緊急企画!

劇団員インタビュー!


《大福到生(後編)》


劇団ZIG.ZAG.BITE では、3月26日(に新劇団員募集オーディション(同時開催:次回本公演出演者募集オーディション)を行います。


新劇団員の募集を行うのは3回目。オーディション開催の理由「新人」に求めることなど、過去の開催時にはあまり公にはしてこなかったことを、主宰・大福が語ります。


※インタビュー前編は → コチラ


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足立「今までのZ.Z.Bの公演を見て、興味を持ってくださってるんだったら尚更ウェルカムですよね」


ー うん、嬉しいね。


足「今回は、以前のオーディションで応募の条件だった「大串(現:大福)到生の作・演出作品を見たことがある」というのを必須から外してますが」


ー そうそう。なんかね、そこはちょっと奇跡に賭けてるところもあって。だって、コイツ(舞原)だって観たことなかったし。


舞「はい(笑)」


ー 観たことないままワークショップ受けて、入りたいです!って言ってくれたけど。そういう巡り合わせもあるんじゃないかなって。ファーストインパクトでバチっと合うみたいなことにも賭けてたりするけどね。でもさ、観たことないのって、来てくださる側が不安じゃない?!


足「ド緊張だと思います(笑)」


ー こっちが皆さんのことをよく知らないっていうのは、あくまで選ぶ側だからいいかも知れないけど。皆さんは「入りたい」と思って来て下さるわけだから、僕らのことをあんまり知らないっていうのは…


足「今はネットとか、いくらでも調べようはあるんでしょうけど。会ったことないっていうのは大きいですよね」


ー うーん。今のこの情報化社会さ、例えば、グルメサイトで星2つのラーメン屋さんにあえて行こうとは思わないじゃん。



足「まあ(笑)」


ー っていうぐらいに、自分で情報を得る方法ってのはいくらでもあって。で、その分、逆に情報を得てない状態っていうのは怖いと思うんです。でも、その怖さを…「何でもいいから、どこでもいいから、劇団に入りたいんです!」っていうんじゃなくて「不安だけど、ここに入れば何か変わるかも」みたいな、一歩乗り越えてくる感じの奇跡だったら、それは、アリなのかも知れないよね。よりちゃんみたいにね(笑)


足「それと、今回からスタッフの募集枠も設けてますが」


ー うん。正直分かんないんだけど。やりたい人いるのかな~って感じで。


足「今のところ応募やお問い合わせはないですね」


ー そうだろうね。まあ、演劇やるっていうと「出たい」っていうのが大前提なんだろうね。
でも、ひょっとすると高校とか大学とかで、スタッフワークにも取り組んで、そっちの楽しさに目覚めた人が今後も…とかさ。
さっきも言ったけど、門を広く開けておくことに損はないのかなって思うので。


足「じゃあ、そんな「声の大きい男の子」や「若くてカワイイ女の子」が入ってくれたとして、今年はどんなことをしていきたいですか?」


元気のいい作品が作りたいですね。


足「ほう。今のところ、3月にウェル噛ムフェスティバルと、夏には本公演を予定してますが」


ー うん。特に夏のはね、ドカーンとやりたいよね。なんていうか、弾けるというか…

去年の『熱海(殺人事件)』が終わってからみんなでずっと会議してるけど、僕たちがやりたいこの作品を、この催しを、純粋に、お客さんに来ていただいて、楽しんでいただいて、帰っていただくっていうこの一連の流れを経て、その日一日本当に楽しかった!って思ってほしいんだよね。で、せめて次の日… 次の次の日ぐらいまで「楽しかったな~あの日観たお芝居」って思っててもらえるような作品をつくりたいわけで。

そのために僕らは今一生懸命アイデア出し合って考えてるから、それが実行できればなと。楽しいことしたいですね。


足「楽しいことするんだったら、人が多いほうがいいですね」

ー そう。だからちゃんと、誰かのための「娯楽」になりたいんだよね。「遊びに行く」っていう候補の中に「Z.Z.Bの演劇を観る」ってのが入るように。


足「次の本公演は、夏休みの楽しみの一つになったらいいですね」


ー うん。「お墓参り行くより、ジグザグさんのお芝居行こう」みたいな?


舞「いやいや(笑)」

テシマ「それはお墓参り行ってあげてよ!」


ー じゃあ、お墓参りの前に来てね、ってことで(笑)

いろんな人の「お盆明けの仕事憂鬱だな~」とか「新学期始まるな~学校か~」みたいな気持ちを吹き飛ばしてあげたいですね。

なんせ、僕も年とってきたから(笑)今28で…もう30前になるとね、20代前半の時のような「オラァ!」みたいな感じではいられない。いようと思っても、やっぱり年はとるから。だからこそ、若くて弾けてる人とともに、今まで僕が引っ張って走ってきた分、僕がハンドルを握っていれば走って行ってくれるような…


足「みんながわいわい走ってるところを、上から座って見るような?(笑)」


ー そうそう、そんなイメージ。
言ってしまえば、テシマだってもう若くはないわけだから(27歳)… あー、こいつは、犬ぞりでいうと犬リーダーみたいなことだよね。全体のペースメーカー的な。

でも、それだけじゃ枠は飛び出せないわけだから。バァーっと走ってくれるような若者がいたら、このZIG.ZAG.BITEという犬ぞりは、いつまでもこのシベリアの大地を走っていけるんじゃないかな……?


足「なるほど(笑)」


ー それでいうと足立は、犬たちにエサあげる人かな。「ハイ~こっちだよ~」とか言って。
で、よりちゃんは「アタイに付いてきな!」って、本当なら先頭走っててほしいんだけど、多分、道を間違えるか、寄り道するね(笑)
まあ、がんがん突っ走っちゃう犬があと10匹ぐらいいても、テシマが何とかしてくれるよ。


テ「むちゃぶり(笑)」


足「走ってくれる人がたくさんいればいいし、それが仲間であれば尚いいですね」


ー うん。多いほうが楽しいからね。


足「では、3月15日のワークショップ(WS)の話に移りますね。今回、公演にあわせて開催しようと思った理由をお聞かせください」


ー 26日のオーディションの前に体験してもらったほうが… やめるなら今のうちだよって言えるからですね。


足「(笑) 現時点で、定員の半分が埋まってますが」


ー うん、今申し込んでくれてる5名も、うちに入団するつもりというわけじゃ…まあ、分かんないけど。


足「現在演劇活動されてて、所属があるかたもいらっしゃいますし。出演者募集オーディションへの挑戦を考えてあるのかも知れないですね」


ー そっか。そうですね。
うーん、やっぱり…客席から観る作品っていうのは、僕らが稽古場で「ああでもない」「こうでもない」とか、いろんなことがあった最終的な結果で。僕からすれば、それがおもしろいとか、人の心を動かすとかっていうのはある意味当然なわけで。だって、それだけのものを懸けてやってるから。

でも、そこ(作品)だけを観て、一緒にやりたいって思って、ミーハーな気持ちだけで来ちゃうと、それだけじゃないんだっていうのを最初に思い知ってしまうというか。

だから「僕はこの作品をつくるために、最低限これだけのことを俳優に求めてますよ」っていうところのさわりだけでも知っておいてもらえたらなって思うんです。
人間だし、合う、合わないってどうしてもあるだろうから。それを見定めるきっかけにもなるといいなとも思うし。


足「WSの内容として、当日これをやろうかなというのは考えてあるんですか?」


声めっちゃ出す


足「はい、せっかく劇場ですし(笑)」


「声出して!」ってずっと言い続ける気がするな(笑)
あとは、せっかく10人ほど集まってやるわけだから、仲良くわいわい出来たらなっていうのももちろんあるけど。

楽しさなんていうのはね… あのね、僕は「きつくない」とか「楽」なことが楽しさにつながるようではダメだと思ってて。

きつい中にも楽しみを見つけられるような人こそ本物になれると思うので。そこを間違えずには取り組んでいきたいよね。

でも、もちろん今回のWSは、お試しとか体験みたいな意味合いもあるから…でも、こういう「ちょっとやってみましょう!」って機会に僕が妥協したとして「なんだ、これぐらいでいいんだ」って思ったり、いざ、本当に一緒に作品をつくろうってなって、こっちが100%を求めた時にそんなつもりじゃなかった」って思う人を出演させてはいけないとも思うし。うーん、そこのバランスは難しいけども、なるだけ、求めてはいきたいと思ってます。


足「妥協はしませんよ、ということで」


オス!


足「では、その後、3月26日のオーディションのほうは?」


ー そりゃあ、もう、ガツンと求めていきますよ。いっぱい動いて、汗かいて… どこまで出来ますかっていうのを見ていきます。


足「私たちが普段、稽古場でやっているようなことを、一緒にやってもらうような感じですか?」


ー やってもらいたいなって思ってますよ。まずは、身体的なところを見るかな。どれだけ走れますか、とか。例えば、大濠公園をどれぐらいの速さで何周出来ますか?みたいなところ。

あと、ダンス。どれぐらい踊れますか、とか。どれだけ振り覚えるの早いですか、今言ったばかりのことをどれぐらい出来ますか、みたいな。


足「ああ〜」


ー もちろん、俳優の皆さんもたくさん考えてほしいんですけど、作品づくりにおいて一番考えるのは、作家・演出家である僕であり、また僕をサポートしてくれるメンバーじゃないですか。だから、僕の脳みそが直で繋がってるような(出した指示をすぐ体現してくれるような)俳優さんだったら尚更いいわけで。

「右手を挙げて」って僕が言ったら、僕が求めてる右手の挙げかたをしてくれる人がいい。でも、それは難しいから。じゃあ、どこまで言えば出来るのか?手の形とか、角度とか、挙げるスピードとかまで全部言わなきゃいけないのか… 「ちょっとこういうイメージで」って言ったら分かっちゃう人なのか、ってことですよ。

そのほうが時間も短縮できるし、楽になるし。さっきの話とはちょっと違うけど、そういう「楽」だったら、楽しさに繋がると思うから。

そしたら、こっちが俳優さんに求めるレベルも上がるわけじゃないですか。「0」の人を「1」にするよりも、今「3」持ってる人を「4」とか「5」にするほうが作品のクオリティは上がるわけだから、僕らにとっても、お客様にとってもいいことだと思うんだよね。だったら、出来るだけそれに近い人がいいし… もしくは「一日でも早く「3」になってやるんだ!」って気持ちを持った人のほうがいいですよね。


足「オーディションは同時開催なので、劇団員になりたいというかたと、夏の本公演にキャストとして出演したいかたがいるわけですが」


ー そうだね。


足「見る点としては、そこは、区別せずに?


ー いやいや、区別しますよ。
だって、劇団員になりたいって人は、こっちが育てる時間がこれからたくさんあるわけで。例えば、今「1」だとしても、今後を見越して… っていうのもあるわけで。

でも、出演したいってかたは、それこそ即戦力であってほしいですよね。だから、オーディションで取り組む内容は一緒だけど、求めるところ、見る視点は違います。


足「おんなじことをしてるようでも、」


ー ちゃんと見とるで!っことで(笑)


足「ありがとうございます。だいたい聞きたいことは終わりましたが… 最後に、皆さんにお伝えしたいことあれば」


ー 本当にね、楽しみにしてますよ。何回も言うけど、いろんな人に来てほしいし。僕ももっと刺激を受けたくて… 「こんな人がいるんだ!」とか「この人、こんなおもしろいこと出来るんだ」っていうのが、そのまま台本の中の新しいアイデアに繋がりそうな気もするし。

僕は作ってる側の人間だけど、あくまで周りの人に作らせてもらってる、書かせてもらってるという視点は忘れてはいけないと思っていて。

そういう、なんて言うか、脳みそにバチバチ!っと刺激のくる出会いがあったらいいなと思います。それが、お互いにいい出会いだったらいいなとも思うので。是非とも皆さん、よろしくお願いします。


足「まずは、3月15日の次回公演、観に来てほしいですね」


ー そうですね。お会いできるのを楽しみにしてます。ありがとうございました。


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いかがでしたでしょうか?

次回は、


緊急企画!劇団員インタビュー!

《舞原より(前編)》


をお送りします!お楽しみに☆



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