少し前
ペルセウス座流星群を観察した


ど近眼に乱視に老眼
見えないだろうなぁ、と思いつつ
二日間、蚊取り線香を抱えて小一時間、夜空を見上げる

一日目
流星は見えなくて
でも
時間が経つとカシオペア座が分かってきて、うっすらの雲が流れていくのも見えた

中学生のころ、星座早見盤を片手に夜空を見上げていたことを思い出す

あの頃、若い男の人気の先生が理科を教えてくれていて、ちょっと石原良純さん似で天然で
その先生に好かれたくてねぇ
星の観察をしている自分をアピールした

そんな思いを見透かされていて、ある時、「本当に好きなの?」と問われた
どんな答えをしたのかは覚えていない
ただ、恥ずかしくて誤魔化したくて逃げたくて、先生を嫌ったと思う


二日目
カシオペア座はすぐに見つけられた
昨日より雲が多目で今夜は見えそうにないけど、カシオペア座を見ただけでもいいや、と思ったとき
カシオペアの左をスッと流星が横切ったのを目のはじっこに見た

流星って、焦点があいづらいけど視界に確かに見た!!


その時
勝手に

ありがとう

と呟いていた


その自分が愛しい
と思えてしばらくニヤニヤ

その一つだけでもう流星は見えなくて、雲が増えて虫の羽音が気になって観察終了


流星を教えてくれた従姉妹は、見るのを諦めて韓流ドラマを見ていたらしい(笑)

昼に見えた虹の写真を送ってくれた


何に「ありがとう」だったのだろう

でも、有り難いなぁって思ったんだ



読んで下さって、ありがとう

つくし野ひろみ