昨日少しゆっくり目に過ごしたおかげか、今日は少しだけ身体が楽になっていて、朝のお世話の前にスマホのメモを眺め、気になる子たちの昨日の様子を思い出しながら朝の点呼をしたけど、通院はせずに済みそうなことにホッとして。


だけどキャリアっこ部屋で護くんの給餌とケアを終えた後、珠ちゃんの給餌とケアをしようとしたら、たった一晩で面やつれしている珠ちゃんに驚いて。


嘔吐した形跡は見当たらないけど、薄目の皮膚に発赤も見られたし、耳も歯茎も目もどれもこれもに、一気に黄疸が出てしまってた。


悩みつつも補液をしていたら、いつもと変わらぬちいさなゴロゴロの音。


だけど痩せてきていた身体が、更に骨ばってきているのが切なくて。


もう、珠ちゃんと過ごせる時間が、残り僅かになって来たのだと、思い知らされるふわっと軽くなってしまった膝の重みを、出来るだけ悲しまないように、いつもと同じように大好きだよ偉いねと声をかけ。


嫌がるようならやめようと思った給餌は、ちっとも嫌がらずに飲み込んでくれたから、終わってからの吐き戻し防止の縦抱っこをしていたら、やっぱり喉を鳴らしてくれていた…。


発症したら止めることはまず出来ない白血病。


この、目に見えないウィルスが、ちいさな身体を苦しめる。


だけど数え切れないほどに見送ってきたキャリアっこたちから教わってきたように、悲しむのではなく愛しさを伝えられるよう、少しでも側に居て撫でていたくって。


昨日通院した時に、たったひとりとんでもない数値から復活してくれた史くんのカルテや、検査結果や治療歴を見てきたけれど、今思い出しても何であの時史くんが復活してくれたのかは分からない。


生きていられる限界値に近いヘマトクリット5.5%。


あれから、二年半以上が過ぎたけれど、史くんは笑えるほどにぷくぷくでw。


なんだこの二頭身の生き物は…w。


頑張る子たちに奇跡が起きてくれるようにと祈るだけじゃなく、出来得る限りに思いつく限りに、先生たちに無理難題を吹っかけながら、出来ることを探し続けているけれど、先週輸血したオズくんも、ほんの僅かずつではあっても、症状が改善しているように見えるから、お昼のケアの時も補液を終えてもお膝から降りないオズくんを、すごいすごーい。とゆっくり撫でながら甘やかしてた。


だがしかし。

あたしの背後には怒りのオーラを撒き散らす醍醐くんがスタンばってるし、隣には充くんがブンむくれた顔して睨んでる…。


うーん…困ったな…。


気持ちを出し過ぎなきみたちのことは、かなり依怙贔屓してるつもりなんだけど。


大体充くんなんて去年酸素室に入ってなきゃならなかった時に、どんだけ甘やかしたと思ってるのさ…。


なんて言っても聞いちゃくれないねw。


かーちゃんは蓮きゅんのことも甘やかさなきゃならないんだっつーのにさ…。


病院には電話したけど、まだ血液検査の外注の結果は出ていなかったものの、先行して治療は始めているから、どうか効いてくれと願うのみ!


福猫舎を始めた翌月に保護した蓮くんは、すっかり相撲部室の主みたいなものだから、居なくなっちゃうなんて考えることが出来ないよ…。

頼む…頑張って。


それぞれのお部屋で少しずついちゃこらしたり遊んだりしてから、夜のお世話を早目に始め、キャリアっこ部屋でもゆっくりと時間を取るつもりでいたけれど、抱き上げた珠ちゃんは朝よりも更に軽くなってしまってた…。


抱っこしてる間に何度も注射器を持っては置いて、悩みに悩んで苦しくならないためのお注射はしたけど、治療のためのお注射はどうしても打つことが出来なかった…。


明日は病院もお休みだから、今日よりもたくさんいちゃこらしよう。


ね、珠ちゃん。

それでいいんだよね。


だけど部屋から出る度に、ヒトの無力を思い知らされる。


膝が笑って、張り付いた笑顔が崩れ涙が滲んでしまうけど。


それでも、あたしはかーちゃんなのだから。


みんにゃさんの前では笑わなきゃ。


明日も頑張ろう。