巨人  ⑥ 柳澤 健 | まつすぐな道でさみしい (改)

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ジャイアント馬場の全盛期とは、いったいどの時代だったのか?



その時代のジャイアント馬場がどれだけ強く、どれ程の活躍をしていたのか?



答えの出る事がなく、延々と議論され続けるジャイアント馬場vs.アントニオ猪木。

 

ジャイアント馬場とアントニオ猪木の関係は?




ジャイアント馬場とは、
いったい何者だったのか?





次々に溢れ出る疑問符に、私は1冊の本を手にする。



柳澤 健
1964年のジャイアント馬場
形式 単行本(ソフトカバー)
価格:¥ 2,052 
出版社: 双葉社発売日: 2014/11/19


柳澤 健
1960年3月25日東京生まれ。
在学中に漫画専門誌「ぱふ」を編集、その後メーカー勤務を経て文芸春秋入社。Numberなどでの取材活動を経て2003年からフリーに。


この人のプロフィールを読むと、出版大手の文藝春秋社からフリーのノンフィクションライターに転向。週プロやゴング等のいわゆるプロレス村の出身ではないようだが、その著作には「日本レスリングの物語」、「1993年の女子プロレス」、「1985年のクラッシュ・ギャルズ「1976年のアントニオ猪木」などプロレス関連のドキュメンタリー物が多数ある。



私は以前にもこの人の著書を読んでいるのだが、プロレス村の人間ではないこの著者には、そのコミュニティに於けるケーフィーと言うものが無く、通常GKなどのプロレス記者では遠慮して書けないような一般人の視点で物語が進行し、恐らく膨大な資料と関係者への取材を元に巧みに構成された作品は、その時代背景も感じ取られる歴史絵巻のようで非常に楽しめる。



しかし、あくまでも報道的な立場。個人的な思い入れなどを排除したスタンス。との演出も有るかも知れないが、この作者のプロレスに対する片寄った視点と言うか、どこか共感できない部分が有り、読後に妙な違和感を感じるのは私だけだろうか?


そんな事より、何よりも私を足踏みさせていたのは・・・







この百科辞典のような分厚さ! アントニオ猪木の時はこれほどのボリュームは無かったと思うのだが?



「今でも忘れられないシーンがありま
す。日本プロレス時代の地方巡業中、葉巻をくわえた馬場さんが、列車から駅のホームに降りたったんです。黒山の人だかりとなったファンを前に馬場さんは立ちどまり、プワ~と煙を吐き出す。その姿がカッコよくてねえ……。やっぱり馬場さんは、スターとして自分をどうファンに見せたらいいのかという"自分作り"が、すごくうまかった。あの時代、プロレス=ジャイアント馬場。力道山先生が亡くなられた後、あの大きな体を含めて、馬場さんはプロレスというスポーツをすべて象徴していましたし、ご自身にもその自覚があったと思います。本場アメリカ仕込みのファイトスタイルがまたカッコよくてね。32文砲(ドロップキック)を初めて見たときなんて、目が釘づけでした。たとえて言うと、初めて羽田空港を離陸したジャンボジェット機を見た時のような……そんな、規格外の衝撃がありましたよ」

「北沢さんに連れられて、巡業先の山口県下関の体育館へ向かいました。テレビで見ていたはずが、いざプロレスラーを前にすると、体の厚みと漂うオーラに圧倒されました。試合後、旅館で初めて馬場さんに挨拶させていただきましたが、もう直立不動で足がガクガク震えてね(笑)。畏れ多くて、何も言えなくなったことを覚えています。入門後、猪木さんの付け人をやっておられた北沢さんから引き継ぎ、僕がやらせていただくことになった。一方、馬場さんの付け人は僕より半年ほど先に入門していた佐藤昭雄さんでした。入門がほぼ同じで、心を許せる唯一の先輩でしたから、佐藤さんとは二人でいろいろやったなあ(笑)。当時、馬場さんと猪木さんは、だいたい同じ控室でした。試合が始まると、馬場さんも猪木さんも控室からいなくなる瞬間があるんです。そんなとき、馬場さんと猪木さんが入場の際に着るガウンに、二人でこっそり袖を通したりしてね。そうそう、馬場さんのインター(NWAインターナショナルヘビー級王座)と、猪木さんのUN(ヘビー級王座)のベルトを、それぞれ交換して巻いたこともありました(笑)。あの頃、今と違ってベルトは本当に特別で触ることすら憚られるものでしたから、腰に巻けただけで有頂天でしたね」


これはこの本が発売された際、週刊大衆に発売記念として掲載された、1970年日本プロレス入団のあるベテランレスラーのインタビューの一部だが、ジャイアント馬場の歴史を語る事とは、アントニオ猪木を含めた日本のプロレスの歴史を語る事で有り、アメリカンプロレスの歴史を語る事。



そう、ジャイアント馬場とはプロレスそのもので有り、ジャイアント馬場を語る事とはイコール、プロレスを語る事となる。



当ブログではこの本を元に、ジャイアント馬場の全盛期がどのような物だったのか? ジャイアント馬場がどのような人物だったのか? 検証したいと思うが、この本以外で知り得た情報や個人的な見解などが絡み、話がまったく違う方向に進む可能性が有るので、興味がある人は購読する事をお薦めする。


それから、このシリーズはかなり長くなる事が予想される為、他のネタがある時は随時ぶち混む予定なので、いつ終わりが来るのか分からない。


ま~飽きちゃったら、すぐにやめるけどね。