巨人 ⑩ 金 信洛 | まつすぐな道でさみしい (改)

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1924年 金  信洛   誕生(朝鮮・咸鏡南道)

1938年 馬場正平 誕生(新潟県三条市)

1939年 第二次世界大戦開戦

1945年 第二次世界大戦終結

1955年 馬場正平 巨人軍入団

1959年 馬場正平 巨人軍退団 






1940年 当時日本の占領下であった朝鮮半島 咸鏡南道 洪原群。今でいう北朝鮮の統治下にある龍源と言う村。金信洛(キム・シンラク)は、親兄弟が留めるのもきかず、逃げ出す様に故郷を後にする。



前年、シルム(朝鮮相撲)と言う組相撲の大会で、新たに部屋を開く玉の海の為、将来有望な弟子を捜していた百田巳之吉信洛は声を掛けられていた。

封建的な風土の残る村で、病気の父親の看病と農作業に明け暮れる毎日のにとって、日本行きの話は大きな夢を抱かせるに十分だった。



あの日から1年、父親の死を契機に信洛は、夢を追い求め家を飛び出す決意をする。



時折込み上げる故郷への思いと、とめようも無い日本への憧れを胸に、横綱を目指す信洛が凍てつく玄界灘を船で日本へと向かったのは、奇しくも正平が巨人軍での活躍を目指し、故郷を後にしたのと同じ17歳の冬のこと。