AT×経絡・上肢編(概要編)③AT×経絡 | 毎日をちょっぴり生きやすくするあべもん(安部源生)のブログ

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作業療法士という生活を支える仕事をしています。講演会を全国10ヵ所以上でやっています。内容はセラピスト向けぁと筋膜、東洋医学、心理学。一般向けだとストレスケア、コミュニケーション など

皆さん、こんばんは!

OOOなセラピスト、
(Occupational therapy(作業療法)
×Oriental medicine(東洋医学)
×Oita(大分))

Oriental Physio Academy(OPA)
大分県支部長の
安部源生(あべもとき)です。

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アナトミートレイン×経絡・上肢編の概要編
3回目です。
アナトミートレイン
経絡

最後は
アナトミートレインと経絡をリンクさせたいと思います。





まず、
アナトミートレインに対応する経絡として、

A:ディープ・フロントアーム・ライン(DFAL)

母指から起こり、前面を通る
肺経



B:スーパーフィシャル・フロントアーム・ライン(SFAL)

中指から起こり、前面を通る
心包経



C:ディープ・バックアーム・ライン(DBAL)

小指から起こり、後面を通る
小腸経



D:スーパーフィシャル・バックアーム・ライン(SBAL)

環指から起こり、後面を通る
三焦経



がそれぞれ対応します。


これを踏まえて、
治療方針としては、
以下に対応する
ツボや筋のトリガーポイント
などにアプローチしていきます。
下肢編と同じく、
伸びにくい所にアプローチするわけです。

A:ディープ・フロントアーム・ライン(DFAL=深層、前面)

〈筋〉
母指球筋→撓骨→上腕二頭筋→小胸筋
〈経絡〉
肺経・大腸経
〈伸張刺激〉
頭部:後屈、回旋
肩関節:伸展、内旋
手関節:尺屈


B:スーパーフィシャル・フロントアーム・ライン(SFAL=表層、前面)


〈筋〉
手掌面→前腕屈筋→筋間中隔→大胸筋
〈経絡〉
心包経
〈伸張刺激〉
頭部:側屈
肩関節:水平外転
肘関節:伸展
手関節:背屈


C:ディープ・バックアーム・ライン(DBAL=深層、後面)

〈筋〉
小指球筋→尺骨→上腕三頭筋→腱板→菱形筋・肩甲挙筋
〈経絡〉
心経・小腸経
〈伸張刺激〉
頭部:前屈
肩関節:屈曲(上肢の挙上)、外旋
手関節:撓屈


D:スーパーフィシャル・バックアーム・ライン(SBAL=表層、後面)

〈筋〉
手指伸筋・手関節→外側筋間中隔→三角筋→僧帽筋
〈経絡〉
三焦経
〈伸張刺激〉
頭部:側屈
肩関節:水平内転
肘関節:屈曲
手関節:掌屈


となります。



例としては、

首が回らない、後に倒せないならA
前に倒せないならB
横に倒せないならC、D

がアプローチ対象となるわけです。


下肢編でも少し触れましたが、

アナトミートレインは構造から=西洋医学
経絡は機能面から=東洋医学

と考えるため、
少しラインが異なります。

自分はアバウトに関連させているので、
東洋医学、西洋医学
ご自身にあう形でインプットしていただければ
と思います。

※実際は経絡メインで考えていってもいいんですが、

アナトミートレインや解剖学などとリンクさせると、

患者さんに説明しやすい
というメリットがあると僕は考えます。


例えば、
ツボなどを刺激したときに
「ここ痛いわー…。なんで痛いんかねぇ?」

と聞かれることがあります。

この時に
「ここは腎の経絡の太渓というツボで、腎経が悪くなった時に病変の反応が現れるとこなんです。」

といっても、
ポカーンとされてしまいます。
中には「腰が痛いのに足を押されてる。腰を押して欲しいのに!」
と不満になる方もいるので、
そう言った方は不機嫌になるかもしれません。
(もちろん、
「痛いからあんまりグリグリやられたくない」「触られたから痛くなった」という方もいますが)


そんなとき、
アキレス腱とストラテジーと関連させて、
「足首が固くなって、動きにくくなると腰がカバーして痛くなることがあります。
実際動いてないと、むくむので、この辺も痛いのかもしれません。」

と言うと
まだイメージしやすいかもしれません。
それに付け加えて

「東洋医学的には腎のツボらしいです。トイレとか近いですか?」

と聞くと、
信憑性がまします。


概要編はこれで終わりです。
これからは具体的なアプローチに移っていきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
これからもよろしくお願いいたします!
体調に気を付けてお過ごしください。