令和五年四月七日(金) くもり 時々 雨
前回、第二十七番札所の記事はこちらです。
彼方に見ゆるは明神ヶ岳。本日もあの麓を目指します。
やっぱり巡礼は人力でないとね。
モーターサイクルだと一瞬で着いてしまってありがたみが無いですからね。
水田ではくろつけ(畦ぬり)の最中です。
こちらもシーズン開幕ですね。
ウチもそろそろ依頼しないとな。
地平線まで続く広域農道。
ここはオロロンラインかエサヌカ線か。
…自転車だとやたらと遠く感じます。
人間、一度楽することを覚えるとなかなか元には戻れません。
会津美里町、旧高田町に入ります。
おっ、宮川の土手がサイクリングロードっぽい雰囲気です。
ここから宮川千本桜まで走ってしまおう。
え…途中からダートだなんて聞いていません。
あちこち迂回しながらようやく到着。
これが名所の宮川千本桜。
すげー、満開です。
桜のトンネルなんかくぐっちゃったりしちゃったりして。
ライトアップもされるようですね。
でも暗くなる前には帰らなきゃ。
高田観音はすぐ近くですが、先に前回の御朱印を頂きに行きます。
旧高田町郊外。ちょっと寄り道。
遠くに満開の桜の木が見えます。あれが馬の墓の種蒔桜。
他人の農地に立ち入るのも気が引けるので遠目に眺めます。
この桜が咲く頃に稲の種蒔きが始まります。
それにしても今年は早いです。どこも実感として10日は早い。
明神ヶ岳に向かって走る、走る、走る。
水田が棚田になっている、つまり登り坂です。
人力車には効きます。
天台宗仁王寺にとうちゃこ。
二十七番札所、大岩観音の別当寺です。
御朱印を頂きました。お忙しい中ありがとうございます。
では高田の市街地へ戻ります。
今度はゆるい下り坂が続きます。
ぶっちぎりだぜ。
先に昼メシといたします。
なかなかシブい佇まいのお蕎麦屋さんです。
初めてお邪魔します。
店内も年季が入っています。会津五桜の写真も。
シーンと静かでストイックな蕎麦道場といった雰囲気です。
これは上級者向けか?
と思いきや店主は気さくでお話好きな方でした。
しかもお若い。二〜三代目といったところでしょうか。
難しいことはわかりませんが上質なお蕎麦です。確かな技術です。
この辺りの山は日常的に熊が出るのでニュースにもならないとか。
明神ヶ岳と博士山では熊の習性が違うとか。
熊スプレー使用時の注意とか。
ためになるお話をたくさんありがとうございました。
看板猫のお見送り付き。
では高田観音に向かいましょう。すぐ近くなんですけどね。
石箱清水、とあります。どうやら枯れているようです。
第二十八番札所、高田観音にとうちゃこ。
場所としては番外札所の龍興寺浮身観音に近いです。
高田厚生病院の隣、というか駐車場が参道になっているんですかこれは。
このお寺は初めてお参りします。
高田といえば一にも二にも伊佐須美さまですからねぇ。
平安時代末期、天台宗の観祐上人によって開山。
全盛期は元亀・天正年間というから戦国時代の葦名氏の頃ですね。
梟、フクロウ、不苦労。
観音堂は伊達政宗の侵攻やら戊辰戦争やらで焼失を繰り返しました。
現在のものは明治二十三年の建立です。
耐火性向上のため土蔵造りになっています。
見るからに頑丈そうです。
山号が掲げられています。
装飾も凝っていますね。獅子とか猿とか色々目につきます。
御詠歌が納められています。
御朱印はこのケースから書き置きを一枚持っていくスタイルです。
お金を忘れずに入れましょう。
他にもお札とか冊子とか色々揃っていますね。
日付は後で自分で入れておきます。
南無観世音菩薩。
会津三十三観音 第二十八番札所
高田観音 十一面観世音
天台宗 高田山 天王寺
大沼郡会津美里町字高田甲2968
御詠歌
昔より立つとも知らぬ天王寺
奥の細道轟きの橋
桜だけではなく花という花が咲き乱れています。
極楽浄土もこんな感じなのだろうか。
ポチッとな。
次回、第二十九番札所につづきます。
参考文献
会津の霊場めぐり奉賛会「会津霊場めぐり」 88新書