台風が過ぎ去った後の空と海は幻想的で、必ず、朱色に染まることを知っている。

空を見上げて、これは大変なことになりそう…と、気がついたのは日没5分前(笑)

サザンビーチまで車を飛ばした。

幾度となく旅をして、幾度となく息をのむほどの絶景に出逢ってきたけど、その度に、自然が織りなすアートこそ完璧で雄大だと思い知らされる。

毎日、大好きな海を見れる環境にあっても、ビーチへ行くたびに「わーーー」なんて無邪気に喜ぶ自分自身に驚くけど。

体の90パーセントが水で構成されている人間だもの。

やはり海がルーツなのよね。



わたしのパートナーになる人は基本的に、都会よりも自然を好む傾向にあるので、街中でデートなんてしたことがない。

「豊かな人生を送りたい」、そのビジョンも、シャネルでベンツを乗り回す20世紀型のライフスタイルではなく、質素でシンプルに、そしてセンス良く地球と共にリズムを刻むことが最大の望み。


さてわたしは、この母なる大地に何を還元して生きて行けるのだろう。

誰しもが存在するだけで人の役に立つことは、十分に承知しているけど、わたしがわたしというアートを通して、この場所に帰依するならば、いったい何を表現すれば良いのだろうか。