あれから、15年。(63) | 泣き虫デザイナーのニューヨーク奮闘記、 のその後、それからの ご あきうえ

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ファッションデザイナー「GO AKIUE(ごあきうえ)」のブログです。
I am a fashion designer.
Creating clothes is my passion. I've designed clothes and accessories for actors, singers, and other media personalities.



ちょっと二日くらい、ブログからもFacebookやネットからも離れてました。

では、NY編最終章の第4部スタートします!


「あれから、15年。(63)」


記憶がないんだ。
だけど、オレは戻った。

番組の元に、
HannaとMitsuが待つAKIUE-GOに、
オレがその時居るべき場所に……


まじでどうやって、どんな面下げて戻ったんだろう?


だけど、番組スタッフさん達も、HannaもMitsuも
オレを暖かく迎えてくれた。


オレが失踪してた間の話がなきゃ、OAに穴が空いちゃう。

でもまさか、あの「本当の理由」でNYで失踪してただなんて、OAも口外も出来ないので
その部分をスタッフさん達と相談する事になった。

来週は日本の週刊誌やテレビ雑誌の取材が入ってるし、
今回の事件を、そのまま明かすわけにはいかなかった。

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↑これが、「魚ロゴ」の初代モデルTシャツだ☆


………………

失踪前に、「AKIUE-GO」が
このNYで勝ち抜いて行く為には、和を取り入れてみてはどうか?と言う提案を受けて頑なに拒否しちゃった。

オレも薄々、それがこのNYで、海外で
どれだけの強みになるのか、身に染みて感じ始めていた。


だけど、ただそのままそれを受け入れる事は出来ない。
オレの創作の世界にはオレの世界観がある。

失踪中、ずっとそれを考えてた。

3万ドルのノルマを達成する為にも、
それに向けて新しく「AKIUE-GO」を展開する為にも
「ご あきうえの中での和と洋の融合」ってものにチャレンジしたい!

その素直な気持ちを、心の中を、
スタッフさん達に正直に打ち明けた。

ディレクターのFさんが、ちょうど日本に帰った時に
浅草で日本の浴衣の反物や、オレにお土産にとメンズの浴衣を買って来て下さってたんだ。

その浴衣の反物達は、オレの創作意欲を、
「ご あきうえの中での和と洋の融合」と言う世界観を、
そそるにじゅうぶんな材料達だったんだ。

……………………

「ところで…
GOくん、その頭は?」

オレは髪型が坊主になっちゃった理由を話した。


考え込むスタッフさん達。
考え込むオレ。

たぶん、OA上はこう言う風になってると思う。

オレは和と洋の融合の世界観を、AKIUE-GOで実現する為に、
【和】を再認識する為に、
無断で、突如日本に帰国し、浅草界隈を探索しに出掛けた。
そして無断で姿を消した反省で、頭を丸めた…


オレ、実はこの時も1999年12月14日に渡米して以来、
一度も日本に帰ってないの。

始めて日本に帰ったのは、これからしばらくして、のちのちお話する話。

けどね、突然居なくなって家出しちゃって
番組にも関係者の皆さんにも、視聴者の方々にも、
ご迷惑をお掛けしたのは真実。

そんな迷惑ばかり掛けたオレなのに、
そんなオレの将来を考えて下さって、
苦肉の策で考え出されたエピソードが、
「ご あきうえの【和の再確認】、【浅草への逃避行】」。

まさか、少なからずも五日間も行方不明で、
そしてたった一日でも、NYの路上で生活してただなんて
あの当時、OAなんて出来ないじゃないですか☆

……………………


オレは早速、和の素材である浴衣地を、
そしてこのNYで感じた、和と洋の匂いが感じられる素材を使って、デザインを考えて創作に掛かった。
(作品画像は、次回いよいよカラーで公開☆
写真集に写ってた!)


この時はHannaも、ギックンも、Tomomoも
みんなオレんちのアパートメントに泊まり込んで、無償で手伝ってくれたんだ。

そして、そんなオレの仲間達に
ディレクターのFさんは、さすがに自分は縫い物は手伝えないからと、夜食や深夜の安いカフェを御馳走してくれた。

商品製作の少しの休憩時間、
ミッドタウンの安い深夜のカフェ。
みんな、みんな笑顔で明るい話し声で。

オレはもう心臓が締め付けられるくらい、嬉しくて
この時間がずっと、ずっと続けば良いのにと、
なんでだろう?
切なく感じたよ…



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