Last hoppers 外伝 「V3放浪記」 part3 | NIGHT OF THE FULL MOON

NIGHT OF THE FULL MOON

FULL MOON ・・・満月

満月の夜を意味する NIGHT OF THE FULL MOON.

ムーンがお送りする様々な世界をお楽しみください。


V3
「ふぁ〜眠い、こんな朝っぱらからなんだよ…。」




ロストホッパー
「流石に2人分の飯を賄えるほど食料はないからな。釣りで食料の確保だ。」




V3
「釣りで食料の確保なんて原始時代じゃあるまいし…。」




ロストホッパー
「そんなに言うなら食わなくてもいいぞ!俺は日々の生活で食料の調達をするだけでも大変なんだから!」

V3
「いや、嘘だよ嘘!大事だよな!取りに行こう!」




V3
「ってうお!急に止まるな!」

ロストホッパー
「…!」




V3
「何だ急にこんなところで止まりやがって!」




ロストホッパー
(改造人間が近くにいる…V3は気づいていないのか…。)



ロストホッパー
「予定変更、一旦帰るぞ。」

V3
「なんでまた急に!」




ロストホッパー
「いや、肉があるのを忘れてたんだよ、それが痛まないように先に食べちまおう。」

V3

「なんだよ、だったら先に気がついてくれよ!」













ロストホッパー
(俺の体の中に埋め込まれた発信機は取り外してある…ということはやはりV3の体の中の発信機を追って奴らが…。)





V3
「なあ、さっきから浮かない顔してどうした?とっとと飯にしようぜ!」




ロストホッパー
「いやそれがな、さっき言ってた肉、もう腐ってて…」

ドガーン!



V3
「な、なんだ?」

ロストホッパー
「もう来てしまったか…。」




ロストホッパー
「トンボ、もうお別れのようだ…。」

V3

「な、何を言ってやがる?」





ザリガーナ
「グワァァァァアアア!」




ザリガーナ
「ほう、V3を追ってこんなところまで来てみれば、まさかドクターホッパーまでいるとはな!」




V3
「V3?ドクターホッパー?なんの事だ?俺たちはなぜ奴に追われているんだ?」

ロストホッパー
「トンボ、よく聞け、俺たちの後ろの暖炉には秘密の地下道に繋がる通路が掘ってある。そこに飛び込め。」




V3
「こ、ここに?火の中だぞ!?」

ロストホッパー
「平気だ。ここで死ぬより多少のやけどくらい我慢しろ。」




V3
「それに俺の質問にお前は答えてねえ!V3だとかドクターホッパーだとかって言うのは!」

ロストホッパー
「…トンボ、お前の本当の名はV3…。俺たちは奴らグランジョッカーの裏切り者なんだ。」




V3
「裏切り者…?それにお前の本当の名はなんなんだ?」

ロストホッパー
「…俺は過去の名は捨てた。ロストホッパー、それが俺の名だ。」




V3
「ロスト、お前も行くぞ。こんなところで死ぬ訳にはいかないだろ!」

ロストホッパー
「ダメだ、やつの足止めをしなければ貴様を逃がせん。行け!ここは俺に任せろ!」




V3
「ロスト…最後に聞かせてくれ、なぜ俺を逃がすのだ。」

ロストホッパー
「貴様はグランジョッカーの中でも精鋭。貴様がグランジョッカーに歯向かうことこそが俺たちの希望だ…。」




V3
「会えて…良かった。」

ロストホッパー
「記憶を取り戻せ。そして再びグランジョッカーに反旗を翻せ。それが俺からの遺言だ。」




V3
「くっ…!じゃあな、ロスト!」




ザリガーナ
「ほう、ドクターホッパーはV3を逃がしたか!」




ザリガーナ
「だが戦闘用のホッパーではない貴様がどこまで我々には向かうことが…」




ドガーン!




ザリガーナ
「貴様、何をした…!」





ロストホッパー
「これでここからはこの先の道には行けなくなった…。V3を追うことは不可能だ!」




ザリガーナ
「馬鹿め!俺がここで足止めを喰らおうとも他のグランジョッカーの残党が奴を追うのだ!」






V3
「…っ!」




V3
「差し込む光が弱まった…。」





V3
「まさか、入口を爆破したのか…?」






ザリガーナ
「グワァァァァアアア!」

ロストホッパー
「くっ!」





ザリガーナ
「研究用サイボーグの貴様では俺に勝つことは出来ん!」






ロストホッパー
「くっ…初めから貴様に勝てるなどとは思っていない…!」




ザリガーナ
「ならばなぜここに残ることに決めたのだ!」




ロストホッパー
「俺は元々組織の兵器を作っていたんだぞ…、体の発信機を取ることはもちろん…体に爆弾を仕掛けることも容易だ…!」




ザリガーナ
「な、何…!?」




ロストホッパー
「言ったはずだ…V3は俺たちの希望…そのためにはここでの死など厭わない!」




ザリガーナ
「き、貴様ァァ!」





ドガァァァアン!




V3
「な、な…」




V3
「うぉぉぉぉおおお!」





V3
「うわぁぁああ!」





V3
「くっ…。」





V3
「ここで俺は一体何を…?なぜ俺は古月村を離れてこんな所へ…?」




V3
「それに所々に残るこの記憶は…」





V3
「うぅ!なぜ、ドクターホッパーとの記憶が俺の頭の中に…俺は…俺は!」





V3
「…ハッ!ドクターホッパー…!」





V3
「俺は…生かされたというのか…!」