自分は女性に全く縁がないんだと思う。
周りの女性は母親くらいである。
昭和ひとけた生まれにしては珍しく、父は2人兄弟で、母は一人っ子であるため、親戚もほとんどいない。
なので、幼いころから女性と知り合う機会がほとんどなかった。
小中学校の時、男が女の子と仲良くするのは格好悪いみたいな風潮があり、女子と話した機会はほとんどない。
中学校になって、隣の小学校出身の男子が女子と普通に会話をしているのを見て、とてもびっくりした気がする。
中学時代はそれでも多少は話したこともあったと思う。
といっても、2・3ヵ月に1回くらいだが。
女子を意識し始めたのは中3くらいだろうか。
少し遅いと思うが、そのくらい自分は奥手だったのかもしれない。
女子に話しかけられたりしたときに異常な心拍数になったのを覚えている。
それがいまだに夢に出てくる。
人生で最上の幸せだった瞬間なのだろう。
しかし高校にはいると途端にそんな機会がなくなり、まったくの0になる。
そして機会を逸したまま浪人生活に入り、大学を人より長く過ごした。
しかし、女性と会話したのは全くの0である。
なので、いまだにどのように話せばよいのかがわからない。
女性と会話をするのが、こんなにもハードルが高いことかと思う。
せめて姉妹がいればもう少し捗るのにとも思う。
この年になって、奥手の人間なんぞ、気持ち悪がって誰も話しかけてすら来ないだろう。
だが、会話したこともない人間がいきなりナンパしたら、もっと気持ち悪がられるだろう。
この年になっていまだにそんな事をくよくよ考えている。
本当にどうしようもない。
ただただ閉塞感が募るばかりである。