*写真はAmazonの「ダライアス エクストラバージョン MD」商品紹介より
2021年2月25日に、MD/MD互換機用「ダライアス エクストラバージョン」が発売されます。なんとメガドライブ実機で動くカートリッジ版です。令和の時代にゲームカートリッジです!素晴らしいことですね。
エクストラバージョンはゲームバランスを全面的に見直し、「OLD」「NEW」「EXTRA」と3つのモードが選択可能になっています。ミニのバージョンよりも更にアーケード版に近い調整になっています。最大のバージョンアップはなんといってもWING☆さんによるサウンドです。メガドライブといえば、FM音源を搭載した家庭用ゲーム機として貴重な存在で、実際メガドライブの内臓FM音源であるYM2612チップが奏でるダライアスサウンドは最高です!!!
そこで、私がお勧めのメガドライブのプレイ環境を紹介したいと思います。
1、RGB入力可能な家庭用テレビ+初期型メガドライブ(メガドライブ1)
個人的には一番お勧めの構成です。
レトロゲームは解像度が低く、大画面だと画像が荒くなるので14インチぐらいがベストです。
<テレビ:SONY KV-14DA1>
メガドライブのビデオ出力はノイズと滲みがひどく、綺麗に表示するにはRGB出力が理想的です。このテレビはPS接続用のAVマルチ端子を経由してメガドライブのRGB映像を表示できます。発色も良く、付属のリモコンでサービスモードに入れば、画面の表示範囲などかなり細かく調整できます。ステレオスピーカーなので今回のダライアスサウンドの特徴でもあるパンもはっきり聞こえます。
<初期型メガドライブ:VA4-6>
デフォルトの状態でもヘッドホン端子から比較的良い音質で音声をとることが可能です。初期型メガドライブにはいくつかのバージョンが存在し、そのうち、VA4〜VA6までが音質が良いそうです。
*2021/1/17現在でも、Amazonで初代メガドライブ用「ステレオ音声対応 RGB21ピン接続ケーブル」は購入可能です。
<8BitDo M30 2.4G Wireless GamePad for MD>
純正コントローラーのファイティングパッド6Bがお勧めですが、8BitDoのワイヤレスコントローラーも非常に素晴らしいです。入力遅延も全く気になりません。今の時代に新品のメガドライブ専用のワイヤレスコントローラーを買えるとは驚きです。
2、業務用ブラウン管モニタ+高音質改造版メガドライブ2+モニタースピーカー
本格的に映像や音を楽しみたい場合の環境です。
<モニタ:SONY PVM-1454Q>
AVマルチ端子付きのテレビでも十分な画質ですが、SONY PVMシリーズの業務用モニタはブラウン管独特のスキャンラインが美しいです。ただし、内臓スピーカはモノラルで音質もよくないので、外付けのスピーカーが必須となります。
<高音質改造版メガドライブ2:Triple Bypass回路導入>
メガドライブはオーディオ用には設計されてはいないようで、音声出力には結構なノイズを含んでいます。また初期型のメガドライブに搭載されているYM2612にはラダーエフェクト(音色の減衰部分に余分な音が混ざる)と言われる独特なノイズ?があります。それが改善されているメガドライブ2のYM3438は、チップ自体の音質はYM2612よりも良いとされています。ただメガドライブ2にも音質にはノイズや音の歪みがあり、高音質を求めるならなんらかの改良が必要です。
「Triple Bypass」はdb-electronicsが開発した回路で、オーディオ回路とビデオ回路をバイパスし、チップからダイレクトに良好な信号を処理するもので、劇的に画質と音質が改善します。
ノイズはほぼ皆無になり、クリアなサウンドを得ることができます。
*ラダーエフェクト前提で作られているゲームも多いようで、必ずしもYM3438の方が良いとはいえないかもしれませんが…。
<アンプ・スピーカー>
好みのもので良いと思います。私の場合は、キーボードなども使用するので、YAMAHA HS5とYAMAHA MG10XUの組み合わせで使用しています。変に低音が強調されていない繊細でバランスの良い音質です。
3、自作筐体+ブラウン管アーケードモニタ+メガドライブ
非常にマニアックな趣味になりますが、専用筐体を自作すれば、楽しさ倍増です。写真は振動用のスピーカーを組み込んだメガドライブ版ダライアス専用筐体です。ゲームプレイ時のワクワク感は最高です。
今は製造されていないブラウン管アーケードモニタを組み込み
メガドライブはこの様に設置しています。
4、自作筐体+液晶モニタ+メガドライブ ( or MiSTrt FPGA Genesis Core)
現在一番遊んでいる環境です。
<モニタ:LP097QX1 SPA1>
iPad3で使用されているモニタです。意外と低遅延で、発色も良いです。
<メガドライブ:実機+Framemeister>
メガドライブを液晶モニタで遊びたいい場合はどうすれば良いのでしょうか?シューティングゲームの場合、1フレームの遅延が命取りになります。考えられる低遅延環境ですが、遅延なしは物理的に不可能ですが、1フレーム前後の遅延環境を想定すると、メガドライブ実機(RGB)→Framemeister(HDMI)→液晶モニタがベストと思います。
*最近はFPGAでメガドライブを再現しているMegaSgやMiSTer ProjectのGenesis Coreも最高の環境を構築可能です。筆者の実験ではLP097QX1 SPA1との組み合わせで1フレーム未満の環境を構築可能でした。
5、大型有機ELテレビ+MegaSg+ルームランナー
51歳の老体で長時間椅子に座ってのプログラミングは非常に体に悪い…。腰痛だけでなく恐ろしい血栓症の可能性も高くなります。そこで、運動不足も解消できる健康に良いプレイ環境を作りました。走りながらのプレイは困難ですが、時速4kmで歩きながらならであれば、慣れれば問題なくゲームプレイできます。
<モニタ:OLED 55CXPJA>
LG55型有機ELテレビ 2020年モデルです。
有機ELはパネルの応答速度は液晶の約100倍、更にこのテレビのゲームモードは有機ELパネルで一般的に遅いと言われている表示遅延が劇的に改良されているようです(*1)。全く残像・遅延が気になりません。
*1「最強のゲーミング4Kテレビ現る!? LG 48型は超低遅延&HDMI2.1対応だ!」より
<メガドライブ:MegaSg>
変換なくHDMIで出力できるので、実機+Framemeisterと比較して0.5フレームほど反応が早い印象です。
上記の有機ELテレビとの組み合わせだと、1フレーム以下の遅延になりそうです。