アナスタシア普及活動

1巻ごとに1章づつ

振り返る企画の5巻目、

 

いよいよ残り3章です。

 


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知人に誘われたメグレ氏は

知人の彼女が暮らすアパートを

二人で尋ねます。

 

そこにはもう一人

魅力的な女性がいて

 

彼女が電話で予約した

レストランに四人で

食事に出かけます。

 

 

豪華な内装のレストランの中でも

全体がよく見渡せる

高い位置にある席に通され、

食事の前にダンスを楽しむ

2組のカップル。

 

 

もちろん知人は自分の彼女と

ダンスをしているわけですが

 

その後、席に戻るや否や

そわそわと落ち着かない様子で

メグレさんをトイレに連れ出し

 


すまん!

とんでもない女だった!

申し訳ない!

もうどうにもならない

でもお前だけを犠牲にはしない

俺も一緒にやられるからな

 

とまくし立てるように

弁解してきます。

 

 

なんでも、彼女が知人に

打ち明けたところによると

メグレさんの相手の女性は

いわゆるサイコパス、

または偏狂的なマゾヒストで

 

男性を誘惑しては

自分の元彼を現場に呼んで

美人局ではないけれど

目の前で半殺しにされるのを

見ることでエクスタシーを

感じるという性質を持っていて

今夜はメグレさんがターゲット

らしいというわけです。

 

 

 

逃げようにも

このレストランの支配人も

警察も皆、通じていて

逃げ道はないと言われた時

 

メグレさんはどうしたかと言うと

もうじたばたせずに

今、この時を少しでも楽しもう

痛めつけられた時に感覚が

少しでも麻痺するように

しっかり飲んで酔っ払っておこう

 

と受け入れるんです。

 

えー

すっごーい

ムーリー

 

とわたしが思っていることなど

お構いなしにメグレさんは

サイコパス彼女の隣に座って

肩をグイと抱き寄せて

大きく開いたドレスの胸元に

片手を置いて何とかかんとか

囁きながら乾杯しようとします。

 

 

あーーよみがえる

1巻の豪華商船でのパーティーに来た

田舎娘を優しくエスコートして

心を盗んだプレイボーイメグレが!!

 

 

 

そこへいよいよ

雄牛のような体形の男が

近付いてくるんですよ。

 

 

だけど

まっすぐこちらへ向かってきていた

その雄牛が途中で視線を

店の入り口のほうへそらしたので

 

メグレさんはおや?となり

さらに他の席のお客さんたちも

皆次々と視線を同じ方向に向けて

いるのでメグレさんもそちらを見ると

 

なんとまあ驚いたことに

そこに輝くばかりに美しく着飾った

アナスタシアがスターのように歩き

こちらへ向かってくるではありませんか。

 

 

それも一旦、ステージに上がって

くるくる回って手をたたき

笑いながら近づいてくるという

視線の集めぶり。

 

アナスタシアと言えば

服は古びたブラウス、スカート、長靴、

チュニックのような薄い肌着

しか持っていないはずなのに

最新のファッションモデルのように

見える着こなしだったそうです。

 

見てみたいわ~!!!

 

大ぶりのイヤリングをつけ

草で編んだ冠を頭に載せ、

アイシャドウに口紅を塗り

おしゃれなバッグも

持っていたそうです。

 

それらが口紅以外はすべて

その場で手作り、または

縫い目をほどいたり

着こなしに手を加えたりしただけの

自分が元々持っていた服だと

いうので驚きます。

 

 

センスあるわ~!!!

 

 

 

 

雄牛はアナスタシアにくぎ付けで

自分の元カノほったらかしで

ダンスに誘いますが

アナスタシアは丁寧に断って

 

わたしは、わたしの、あのその

わたしの彼に会いに来たの、、と

 

若干自信なさげに

メグレさんのことを

わたしの彼と言いつつ

 

メグレさんには

 

外を散歩しない?

まだここにいたかったら

ここにいていいのだけど

どうかしら

とさりげなく尋ねます。

 

 

でも

メグレさんは

なぜここにアナスタシアがいるのか

そこから理解が追い付かず

 

さらについさっき

サイコパス彼女を口説こうとして

抱き寄せたタイミングだったため

そのままの姿勢で固まって

アナスタシアを見ていたそうです。

 

 

 

だいぶ面白い・・・

 

 

 

 

アナスタシアが久しぶりに

登場すること、

 

その直前の状況があまりにも

暴力的な匂いに満ちているのに

アナスタシアが現れるだけで

一瞬でその空気が緩和されること

 

 

その後、海に向かって歩いている

二人のもとに雄牛軍団はしっかり

やってくるのですが

 

やはりアナスタシアが彼らを

一旦は引き離すことに成功し

 

その後、娼婦軍団もやってきて

雄牛軍団vs娼婦軍団になるのですが

 

アナスタシアは娼婦軍団の長と

店に入った時に会っていて

口紅を貸してもらっていたこと。

 

 

なんというか

この章に出てくるアナスタシアは

異常事態に接しても

全く動じる風はなく

 

常に一人一人を観察し

今、手を出すべきか

見守るべきか

声を上げるべきか

目を見て温めるべきか

 

といったことを常に

冷静に判断している様子が

本当に頼もしいし

 

メグレさんも

自暴自棄になっていたから

かもしれませんが、

アナスタシアが来る前の

絶体絶命のピンチでさえ

 

この場を楽しもう、と決意して

実際にそうし始めるところが

 

やっぱり二人はお似合いだわ

と思うんです。

 

 

 

 

 

でもアナスタシアが来てからの

メグレさんは、

彼女を守ろうとするあまり、

落着きが失われます。

 

 

自分だけのピンチなら

諦めて受け入れて

落ち着いていられても

 

女性のピンチには

慌ててしまうなんて

 

可愛らしいというか

 

愛を感じるというか

 

もうわたしもすっかり

メグレさんフリークに

なっちゃってますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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前の章はこちら

 

 

 

1巻1章

 

2巻1章

 

3巻1章

 

4巻1章

 

 

 

 

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