今年出版予定の9巻に向けて!

アナスタシア全章振り返り企画

 

最高神官vsヴェド・ルーシの闘い

 


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6巻最大のテーマ

最高神官1,神官5の6人が

地球を支配しているオカルト期(現代)と

眠ってしまったけれど最後まで闘っていた

ヴェドルシア人の国、ルーシ。

 

 

この闘いは、イエス登場や

ローマ帝国の衰退よりずっと前から始まり、

何千年にもおよび、実際の鉄の剣を使わず

物質的でない次元にオカルティズムが

攻撃を仕掛けていた。

 

 

まず、ルーシに「オカルト宗教」の

宣教師たちがやってきて

ヴェドの人たちを動植物や自然ではなく

儀式や神殿に注意を向けさせようとした。

 

 

あらゆる地域で彼らの話に耳を傾け、

それを見た当時のルーシ人口のうち

半分を占めた詩人、または

とんちの利く人たちが優しく嘲笑った。

 

 

神官は激怒し、新しい攻撃を仕掛けたが

ルーシでは寓話が生まれ、再び嘲笑った。

 

 

寓話は数多くあったそうですが、

そのうち三つが

この章で紹介されています。

 

一つ目は、三年に一度、

草地に集まった人々の質問に

神が普通の声で答えていたという話。

 

ここで紹介されている人と神の対話は

ユーモラスだったり、ひょうきんだったり、

そんな風な神だったら本当に身近に感じるし

仲間とか、親とか、おじいちゃんとか

そういう感じで親しめるなあ、

と思えるものです。

 

そこへオカルト神官がやってきて

やれ神殿を建てろ、やれ礼拝しろ、

お前たちのやりかたは神に失礼だ、と

言い聞かせたので

素直にそれに従ったところ

 

豊かだった果樹園が荒廃していき、

神のためにあれこれ行っているのに

なぜこうなるのかと不思議に思い

 

三年に一度の集まりを久しぶりに

思い出して神に問いかけたところ

 

神は疲れた感じの声で

 

おまえたちの園に囲まれた家が

今日荒れ果てているのは

私一人では間に合わないからだよ

私は一人では創造することができない

共同の創造でなければならないのだ

 

と返事が返ってきた、というもの。

 

 

 

 

 

二つ目は、

四兄弟の父親が亡くなって

何年もたってから

父親の魂が四兄弟の目の前に現れ

「肉体の死後、魂はどこに行くのか

教えてほしい」と兄弟が尋ねると、

父は逆に「今何をしているのか」と

兄弟に尋ねます。

 

長男は軍人、次男は宣教師、

三男は学者になり、

四男は果樹園を作って兄弟に

野菜や果物を送っていると答えます。

 

兄弟が全員死んでから、

長男、次男、三男は

天の楽園で会いますが

四男だけがいません。

 

父を呼んで尋ねると

四男がまだあの果樹園にいて

若々しい姿で美しい妻とともに

我が子に何かを説明している姿を

見せられます。

 

上三人は死んで天国に行くのが

善行の結果だと信じているので

四男はどんな罪を犯したのかと

尋ねますが、父は

 

木々や草こそが神の創造物であり、

それこそが創造主の物質化した

意識であるのだから、

愛と意識をもって

木々や草に触れることは

神と話すということだと答えます。

 

 

 

 

 

 

三つ目は、美しい年頃の娘に

二人の若者が結婚を申し込む話です。

 

二人の若者は幼馴染で

一人は成長するうちに実業家になり

もう一人は両親の創造した園を守って

さらに美しく手入れをしています。

 

娘は村長である父親から

お前が選べ、と言われて

 

「こどもを生みたいし、

子どもたちを幸せにしたい。

子どもたちが豊かで、自由と愛の中で

暮らすことができるよう、

誰よりも豊かな人を好きになりました」

と答えたので、

 

実業家の父親は

息子が選ばれたと喜びますが

 

娘は園を守る青年の父親の前に膝をつき

「あなたのご子息と生きていきたいです」

と答える、というお話。

 

 

 

 

どのお話も、

本当にのどかな雰囲気で

こどものおとぎ話や昔話にあっても

全然良さそうなのに

似たお話の絵本すら、今すぐには

まったく思い浮かびません。

 


日本の昔話の定番といえば

善い行いの結果として

手にするのは

「金銀財宝」とか「小判」だし

 

登場人物が家の前で耕すのは

畑だったり田んぼだったりで

果樹園というのは見ないし

 

結婚する話もたくさんあるけど

やってきた嫁は働き者で、とか

子宝に恵まれない夫婦のもとに

変わったこどもが、とか

異界の者との縁組とかが多くて

 

立派な園を持つ若者に嫁ぐ賢い嫁

という話を読んだ覚えは

全くないです。



 

それこそ、王などの権力者に

非権力者の若者が

知恵で成り上がり妻も手に入れる、

みたいな話は多いですけど、

そこに出てくる

「手に入れるべきステータス」の中に

「立派な果樹園」があったか?

と記憶を巡らせてみても

 

「見渡す限り一面の麦畑」とか

「豪華な宮殿」とかばかりしか

思い浮かびません・・・

 

 

 

 

 

この章の後半では

世界中でただ一箇所

ルーシだけを征略出来なかった

神官たちが、闘い方を変更し、


自分たちが教えるのではなく

「あなたは選ばれた素晴らしいかた」

「あなたにひざまづけることの幸せ」

という方面から攻めることにして


ついにルーシにも

尊大さと利己のエネルギーを

他より優位に立たせる人物を生み出し

彼らに権力を与えて「公」とし

彼らが統治する公国を作って

最終的に支配することに成功します。





この「見えない闘い」の中で

わたしが一番恐ろしいと思うのは


神官たちが

生まれ変わりながら

400年以上かけて

ルーシの支配を達成した

というその

諦めなさ、粘り強さ。



支配されていく側が

例え一代は

頑張って抵抗しても


目に見えない闘いは

見破ることも難しく


ある世代にとっては

「こんなことに騙されるわけがない」

と当たり前に看破出来たことが


次の世代では怪しくなり


さらに次の世代では完全に

騙されてしまうのも無理はない

と思えてしまうこと。


 

 

だからこその

今の時代のあれやこれや

なのだと思うと

一つ一つの出来事に執着して

正否や善悪を

論じている場合じゃない、



人間そのものの

本来の生き方、

その目的を

一人一人が考え

話し合って


どこへ向かって行くべきなのか

常に明確にしておく必要がある。






神と共同で地球上に

美しい園をつくること



美しい園で動物や植物に

愛と意識をもって触れ

こどもを育てること



本当の豊かさは決して

お金で買えるものではなく

地上にある自然の恵みを

すべて自分たちの手で

慈しみ管理出来る場所を

持つことだとしること





この視点を伝える人が増え

人生観を一新する人が増え

その結果、人々は自らの手に

人生の舵を取り戻すことが

出来るのだと思っています。


 

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前の章はこちら

 

 

 

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2巻1章

 

3巻1章

 

4巻1章

 

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