初めまして、日本AROTAI®協会の市川千里と申します。
私は「ご自分の手のぬくもりを通してカラダや心の大切さを育み、自然治癒力を高めて一人ひとりが輝くお手伝いをする」を
モットーに、2014年からアロタイの活動を行っています。
植物の香りを使いながら、手のぬくもりを味わう。触れることを通して、様々な見方・感じ方を楽しみ、自分に夢中になってもらう。
私自身が脳梗塞・自己免疫疾患を経験し、
「自分自身の身体を知ること」「自分の感覚に向き合うこと」の大切さを実感したからこそ、
そのことをみなさまにもお伝えしていきたいと考えています。
【アロタイを始めるまでのストーリー】
私はもともとセラピスト歴が長く、2001年には自分のアロマテラピーサロンを開業し、とにかく仕事に邁進する日々を送っていました。
たくさんのお客様からご愛顧いただき、これからもずっとこんな生活が続いていくんだろうな、と漠然と考えていました。
突然の病が、未来を変えてしまった しかし、そんな日常はある日突然終わってしまいました。
小脳梗塞で倒れ、同時にぶどう膜炎も発症。
めまいや視野欠損などの後遺症が残り、医師からは「今後一生、車いすでの生活になるでしょう」という、残酷な宣告を受けたのです。
その言葉だけでもかなりショックを受けたのですが、1人で着替えもできない自分を目の当たりにした時、より大きな絶望が私を襲いました。 自分にはもう当たり前のことができない。
これからも続くと信じて疑わなかった「普通の毎日」は、もう存在しない。
当時の私は、30歳になったばかり。
大好きな仕事、やってみたいこと、行ってみたい場所、学びたいこと、数えきれないくらいたくさんありました。
そのすべてが閉ざされたように感じ、未来に希望を持つことが出来なくなってしまいました。
そして、辛いのは身体だけではありませんでした。
入退院を繰り返し、やっと家に戻れた私を待っていたのは、想像を絶する孤独な毎日だったのです。
後遺症のめまいがひどく、医師からは絶対安静を言い渡されるような状態。
出かけることはおろか、日常生活にも支障がある状態だったので、当然仕事なんてできるはずもありません。
とても大切にしていた自分のサロンを、泣く泣く閉じる決断をしました。
来る日も来る日も、静かな家で家族の帰りを待ち続ける日々。
社会から切り離されてしまったような感覚に、気持ちはどんどんふさぎこんでいきました。
人生を諦めたくない。
その強い気持ちが、アロタイを生んだ リハビリで運動を始めると徐々に身体が回復し、何とか日常生活を送れるようにはなりました。
それでもめまいの症状は消えず、思いどおりに動けない状態にもどかしさを感じる日々。
そんな生活が2,3年続いたころ、ある想いがふと頭をよぎりました。
「本当に一生このまま生きていくの?」 「私にはセラピストの経験もある。
自分で自分のカラダをケアできないだろうか?」
私はやっぱり、自分のこれからの人生を諦めたくはなかったんです。
一念発起し、以前から気になっていたアロマテラピースクールに入門。
アロマオイルを構成する成分についての知識を深めました。
学んだことを自分の身体で実践すると、少しずつ身体が楽になっていくことを実感。
自分をケアすることの大切さを、身をもって経験することができました。
そうして「学ぶ→自分のカラダで実践する」毎日を送る中で、あるとき自分の経験が一気につながる瞬間が訪れました。
これまでの自分は、自分の身体に目を向けることをおろそかにしていた。
病気になったことで、土台である身体が崩れると、感情も思考も生活も崩れていくことを身をもって知った。
自分の身体の感覚に耳をすませることが、身体を整える第一歩であることも分かった。
これまで自分の感覚に心を閉ざしていた人が、自分と向き合える時間と場を、提供したい。
アロマの力と自分の経験を使って、誰もが簡単に行えるセルフケアの方法を作りたい!
そんな想いから生まれたのが、アロタイなんです。
闘病を経験した私だからできること 闘病生活はとても苦しかったけれど、多くの気づきや学びを与えてくれました。
私は自分も周りもあまり顧みない人生を送っていたこと。
自分とも周りの人ともしっかり向き合わずに生きてきたから、倒れたのをきっかけに人とのつながりが切れてしまったこと。
病気になると、身体だけでなく心も辛いこと。
人間関係が上手くいかなくなること。
不調に苦しむ方が持つ悩みや苦しみを、身をもって実感してきました。
だからこそ、同じような境遇にいる方の力になっていきたいんです。
自分自身を
「見つめ・知り・いたわり・気づく」きっかけを提供し、自分らしく生きる力を蓄える。
私はアロタイを通して、そんな時間と場をみなさまにお届けしたいと思います。