色えんぴつの種類 | アトリエぽーぽー

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『アトリエぽーぽー』は、創作を楽しむ絵画教室。
講師あけやまひかるは、お月謝袋やレターセットなど、クラフト製品の販売も行っています。
このブログは、生徒さんと保護者さまへ発信していますが、
絵や工作について、みなさまのご参考になれば幸いです。

一番よく訊かれる質問は、「どんな色えんぴつを使えばいいですか?」です。


一言で答えるとするなら、「人それぞれ」という、甚だ不親切な物言いになってしまいます。


色えんぴつには、それぞれ特色がありますが、どれが合うかは、人によってちがうのです。

ゴッホのような強いタッチにしたいのか、マチスのような明るい色彩にしたいのか、写楽のような線画を描きたいのか、どいかやさんのように可愛いらしく動物や花を描きたいのか。

そのときどきの、モチーフによっても、望ましい発色や硬度が違ってきます。


また、紙質との相性もあります。

つるつるした紙に、つるつるした色えんぴつでは、色がつきません。

ざらざらした紙に、やわらかい色えんぴつは、色が濃く出るので、筆圧のコントロールが必要です。


筆圧は発色を大きく左右します。

筆圧の弱い小さいお子さんと、おとなでは、適した画材が違うのは当然のことです。


それで、「画材屋さんへ行って、試し塗りをして、自分がいちばん使いやすいと思うものを買うといいですよ」

という愛想のない答えをすることになってしまいますが、どうぞご理解くださいね。

もっとも、メモ用紙にぐるぐる~と試し塗りするだけは、わからない部分もあるので、余裕があれば、1本買って、家で絵を描いてみるのが理想的です。


ちなみに、こんな言葉もありますよね。

「弘法筆を選ばず」

大切なのは、色えんぴつを使いこなすことだと思います。

それには、何枚も何枚も描くことです。

この色えんぴつは、こう使いこなせばいいんだ!と、発見する日がきっと来るはず。

運動会の徒競走で1位になった賞品の色えんぴつとても、大切に使ってくださいね。


画材屋さんへ行くと、各メーカーの色えんぴつが、バラで売っています。

メーカーによる違いが、少しわかってきたら、この色ならこのメーカー、この色ならこのメーカーと、選んで買うと、なおさら楽しいです。


また、自分は赤系をよく使う、青系をよく使う、と嗜好がわかってきたら、その系統の色を、いろいろなメーカーで、多種揃えると、ますます楽しいです。


色えんぴつ選びを、どうぞ楽しんでくださいね。


かくいう私も、まだまだチャレンジ中です。

これからどんな色えんぴつとの出会いがあるか、わくわくします。



参考程度に、私が使っている色えんぴつをご紹介します。


いちばんよく使っているのは、三菱の「uni」です。※定価7800円

色が美しく、紙になじみやすく、硬度は中程度、値段も張らず、万人向けだと思います。

また消しゴムである程度消えるのもメリットです。

72色を使っていますが、100色まであります。

三菱ユニ

三菱ユニ

トンボ「IROJITEN(色事典)」※定価9000円

全部で90色あり、「薄浅葱」「桜貝」「忘れな草色」「李色」「川蟬色」「仙人掌」「千歳緑」「針樅色」「呉須色」など、うっとりするようなネーミング。

珍しい蛍光色があるのも特徴ですが、私は一度も使っていません。

芯は硬めなので、細部を塗るのに適しています。

ただ、このブック型パッケージは使いにくいのが難点です。

とんぼ色事典

とんぼ色事典

ロイヤルターレンス「ヴァンゴッホ」※定価9600円

やわらかい風合いが出ます。

しかし私見を述べると、外国製よりも、日本製の方が、色が好みです。

外国製のものは、内側からパッと輝く華やな色彩、日本製は、内部に光をためた、しっとりとした情感と渋みがあるように思います。

あくまで個人の見解ですが。

ヴァンゴッホ

ヴァンゴッホ

とんぼ「色えんぴつ」

学童用の定番ですが、悪くないと思います。

ありふれた「すみれいろ」「こげちゃいろ」「きみどり」「みずいろ」は、他のメーカーにあるそれらよりも、純粋で爽やかに感じます。

とんぼ色えんぴつ

とんぼ色えんぴつ