きのいいサンタ | アトリエぽーぽー

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『アトリエぽーぽー』は、創作を楽しむ絵画教室。
講師あけやまひかるは、お月謝袋やレターセットなど、クラフト製品の販売も行っています。
このブログは、生徒さんと保護者さまへ発信していますが、
絵や工作について、みなさまのご参考になれば幸いです。

きのいいサンタ

ばばばあちゃんシリーズで著名な、さとうわきこさんのクリスマス絵本は、マンガみたいにコマ割りとふきだしがある、ユニークな本です。


サンタさんと言えば、クリスマスにプレゼントを配るのが仕事ですが。

配るのと同じくらいに、拾っているんですって。

捨て猫や捨て犬や捨てあひるや、壊れたおもちゃ。

ほつれたぬいぐるみや、まだ使える楽器。

おなかがすいたひとりぼっちのしろくまやあざらしやぺんぎん、仲間とはぐれたうさぎやきつね。

あらら、おばけやかみなり坊やまで?


「おいでおいで うちにくれば すむところくらい いくらでもあるさ」


サンタさんの家は、そんなに広いんでしょうか。


「こりゃ わしが きょねん もってきたものだ」

サンタさんがプレゼントしたおもちゃが捨てられていても、すねたりいじけたりせず、うちにもって帰ります。

ソリには積みきれなくなり、拾ったバスに載せて、ソリで引っ張って帰ります。

可哀想に、トナカイさんたちが息を切らしていますよ。


家につくと、サンタさんの奥さんが、

「おや まあまあ おまえさんたら またかい! いいかげんしておくれ」

と呆れながらも、家の中へ案内してくれます。


家の中は、去年拾った、一昨年拾った、その前の年にも拾った、おもちゃや動物たちでごった返しています。

宇宙人もいるではないですか。


引き出しの中にも本棚にも壁掛け時計の中にも、動物たちがいます。

本当に「おまえさんの すむところくらい いくらでもある」のかな。


そんな気のいいサンタさんのお話です。