よくリストに挙げられるのは「かさじぞう」ですが。
今回は巨匠、柳生弦一郎さんの「もちっこやいて」をご紹介します。
北風のこどもたちと、赤鬼のあおくんとくろくんと、はるかぜくんと、たぬきさんは、ばっちゃんとこへ、おもちを食べに行きます。
北風のこどもたちは、北風のこどものくせに、鼻水が顔の外にはみだすくらい、たれているのが気になります。
赤鬼たちは、全身真っ赤なのに、どうしてあおくんとくろくんなのかも、気になります。
ばっちゃんとこでは、孫のももちゃんとゆずちゃんがお手伝い。
おもちを焼く用意ができました。
ストーブくん、もちあみさん、おもちくさん、しょうゆのおばさん、さとうくん、チーズのおねえちゃん、やきのりのおっちゃん、ピクルスにーちゃん、はなかみくん。
ピクルスにーちゃん?
おもちにピクルス?
はなかみくんって、誰のことでしょう。
ティッシュペーパーのことのようです。
さあ、鼻をかんだら、おもちを焼きましょう。
お餅が焼ける間に、「もちっこやいて」の歌を歌います。
♪もちっこやいて とくらきゃして やいて しょうゆをつけて たべたらうまかろー
わらべ唄です。
ご存じですか?
私は初めて聞きました。
♪とっくらきゃして
って、どういう意味でしょうか。
「とっくら返す」
津軽弁で「ひっくり返す」の意味だそうです。
歌いながら、しぐさをつけます。
「たべたらうまかろー」で、いかに美味しそうに見せるかが腕の見せどころ。
わらべ唄から、なんとも言えない独創的な絵本を作れるのは、さすが柳生弦一郎さん。