固定資産を処分する時の話 | atsushimatsuzakiのブログ

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簿記2級を独学で勉強しています。
勉強した範囲を出来るだけ分かりやすく書いているつもりです。
よろしくお願いします。

前回に続き、固定資産の話です。

前回では、購入した固定資産は年々価値が下がっていく(減価償却費が増える)ことを話しましたが、減価償却費は年々「減価償却累計額(負債)」勘定に増えていきます。

今、(負債)と書きましたが、蓄積していった負債は一体いつになったら消えるのでしょうか?

結論を言えば、
・売却した時
・廃棄した時
・事業に使わなくなった時
の3つです。

それでは、3つの場合を細かく見ていきましょう。

・売却した時
言わずもがな、固定資産を売り飛ばした場合です。
帳簿上、価値はある場合がほとんどですが、業者に引き取ってもらう場合は大体
帳簿価格>買取価格
となり、差額分を損することになります。
この場合、勘定は「固定資産売却損(費用)」を使用します。
(逆に高く売れたら利益になり、「固定資産売却益(利益)」勘定を使用します。)

・廃棄した時
売らずに捨てます。
ただ捨てるだけなので、
取得価格ー減価償却費累計額=「固定資産廃棄損」
となります。

・事業に使わなくなった時
これだと売る場合も捨てる場合も含まれますが、ここでは
「また使うかもだし、とりあえず取っとくか」と会社の倉庫に置かれた場合で考えます。
(会計用語で「除却」といいます)

この場合、固定資産は改めて業者に価値を査定してもらったうえで倉庫に置かれます。

置かれた固定資産は「貯蔵品(資産)」勘定に入り、帳簿上の残存価額との差額を出します。

査定価格>帳簿価格となれば、差額は「固定資産除却損」となります。(反対だったら「固定資産除却益」となります)

ここまでをまとめると、こんな感じになろうかと思います。

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手順としては、下記の通りになります。
①処分する資産を貸方へ記入(資産がなくなる)
②減価償却累計額を借方へ記入(債務がなくなる)
③売却、除却の時は売却(評価)金額を記入(資産が増える)
④「①ー②ー③」の計算をする。
差額がプラスになれば「損」なので借方に記入する。
マイナスなら「利益」なので貸方に記入する。
⑤借方と貸方双方の金額が一致していればOK

今回はこの辺で。