あまりにもリアルタイムとブログがかけ離れすぎているため、とりあえず最近の記事を更新することにしました、昔の記事は追々更新していきます
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いよいよ、カトマンズを出発してインドを目指して走り始めます
ただ、カトマンズから国境沿いの町に行く途中に標高の高い山があるので、足を痛めたこともあり、念のためその山はバスで越えることにしました、念のため。
自転車はバスの上に積みました
この状態になるまでに結構時間かかりました、地味に大変な作業です
自転車を積み終え、下に降りようとすると、運転手に
「お前、ここ」
とジェスチャーされ、自転車と共にバスの上で運ばれることになりました
幸い、仲間もいっぱいいました。
こんな感じでみんなバスの上に乗ってます。
一見楽しそうですが、衝突事故が起きたら真っ先に振り落とされるのは僕たちです。
それと風が強くて寒いです、僕を含め前に座っている人たちは風除けとして利用されます。
山を越えて無事、次の町につきました。
途中、後ろの女の人が車酔いをして何回も吐いていました。風上にいて良かったと思いました。
久しぶりに自転車をこぎ始めます、ネパールの道はあまりよくないようです。
この日の夜は山中でテント泊をしたのですが、夜、外で物音がするので、テントから顔を出してみると、大量の猿が僕のテントの周りと自転車を取り囲んでいました。
思わず、「うわっ」と声を上げると、猿たちはすごい勢いで逃げて行きました。
その時の衝撃と、「さる、去る」というフレーズがループして、しばらく眠ることができませんでした
朝ごはんのハチャプリ(小麦の生地を薄くして揚げた物)とベジタブルカレーです
揚げ物に、カレー、とても腹持ちがよさそうな朝食です。
ネパールとインドの国境に着きました。
インド人、ネパール人は互いの国境をパスポートなしで行き来できるために、国境もただ門が形式的に設置されているだけみたいです。
門の脇を通ろうとすると、国境を通ろうとしていたネパール人のおじさんに
「イミグレーション(出入国管理)オフィスはあっちだよ」と言われ、そこに行くと小さい小屋みたいなオフィスがありました。
おじさんに言われなければ、余裕でインドに不法入国しているところでした。
(インド側のイミグレも知らなければ通り過ぎるような場所にあります)
インドとネパールの国境で物資の流入が封鎖されていると聞いて、フェンスなどで塞がれている大そうな様子を想像していたのですが、竹竿が端にかかっておじさんが上げ下げしているだけでした。
もうごみ捨て場なのか川なのかわかりませんが、この光景を見てインドに入ったことを確信しました。
インドには三年前にバックパッカーとして訪れたことがあります。
周ったのは主に北インドで、入国直後から出国まで、騙されまくりました。
その時に、「ここを自転車で旅するなんて無理、というか中国に抜けるルートなら来ないか、ラッキー」と思っていたのですが、ルート変更により、まさかのリベンジ戦です
ある意味でインドはこの旅最大の難所になるかもしれません
インドに入ってから砂利道と舗装された道が交互に続く感じです、脇には国境の封鎖解除待ちのトラックがたくさん止まっていました。
ガソリンスタンドで休憩していると、給油に来ているインド人の人たちの視線が僕に注がれます。
日本人の場合、興味のある対象をじっと見たりせず、チラ見することが多いですが、インド人はガン見します。
目があってこちらが視線を外して二、三分後に再度みると、こちらをひたすらじっと見ていて、「えっ、まだ見てたの?」ってなります
立ち去ろうとすると、「ちょっと待て、写真撮ってくれ」と色んな人に言われ一緒に撮りました
また、しばらく走り、店によってチャイを飲んでいると、たくさんの人たちが周りを取り囲んできました。
「どこからきた?」
「名前はなんだ?」
「どこへ行くんだ?」
「父親の名前は?」
「その髪型ええな」
「自転車乗せてくれ」
いきなり質問攻めにあって、それに答えると、どんどん人が集まってきて、一気に30人程に取り囲まれてしまいました。
こんなに大勢に囲まれていると、優雅にチャイを飲んで休んでいられないので、またしばらく走り、道端で休みました
すると、今度は子どもたちに囲まれてしまいました。
しばらくコミュニュケーションをとった後に、また誰もいないような休憩地点を目指して出発しました。
ここなら絶対誰も集まらないだろうと思い、橋の欄干で休憩することにしました。
すると、通りがかった自転車のおじさんが立ち止まる。それを見て通りがかった家族が立ち止まる、またそれを見て通りがかったバイクの人たちが立ち止まる。
「名前は?」
「どこからきた?」
「父親の名前は?」
「その自転車何ルピーだ?」
「旅の話を聞かせてくれ」
「その髪型ええな」
また20人くらいの人に取り囲まれてしまいました。
田んぼの真ん中なのに一体この20人はどこから現れたのだろうって思いました。
今夜の寝床を探していることを伝えると、集まって話を聞いていたおじさんの一人が家に招待してくれるということでついて行きました。
と言われて、インド人の汚いって一体どれほど.....と思いましたが、普通のお家でした。
白いワイシャツを着ている彼が招いて下さったラディシュさん、サトウキビ農園で働いているらしいです。
そして夕食も頂きます
僕「え?これカレーですよね」
ラディシュさん「いや、野菜煮込み」
僕「え?これカレーですよね」
ラディシュさん「いや、野菜煮込み」
このやり取りを三回ぐらい繰り返しました
インドではベースがカレーなので、わざわざ料理をカレーとは、と言わないっぽいです。
それと僕がラディシュさんの家でご飯を食べている時も、村の住人たちが家の中に入ってきて、僕を囲んで凝視していました。
カレーの手での食べ方をラディシュさんに伝授してもらっている時も、僕の一挙一動に村の住民たちが「おぉ、おぉ」ってなってすごく食べづらかったです。
夕食の後は、外に出てチャイをしました。
これ村人全員集合?ってくらいまた人が集まりました。
僕がラディシュさんになぜこんなにも人が集まるのか聞いてみると
ラディシュさん「君がユニークだからだよ」
と言われました。ユニークって
ラディシュさん「それに皆、日本人を見たことがなくて興味があるしね、あとインドでは『お客様は神様』って言われているのだよ」
この言葉を聞いた時に、日本と同じような発想なんだなと思いましたが、その理由を考えてみると、インド、日本の両国の背景に多神教の存在があるからかもしれません(インドはヒンドゥー教、日本は神道)
一神教であるキリスト、イスラム教では神は全知全能、絶対の存在、お客がGODなんていう発想になりませんし、神道では八百万の神、ヒンドゥー教では3億を越す神がいると言われる通り、物や動物、人、など神になりうる存在がたくさんあります、一神教に比べると「神」という言葉を用いるハードルも低くなるのではないでしょうか
けど
なぜ僕が神様なら、前にインドに来た時に僕はお金をたくさん騙し取られたのでしょうか
そんな感じで夜も更け、家に帰りました。
確かにラディシュさんの言う通り、僕が前にインドに来た時は観光名所ばかりで群がってくる人たちは僕からお金を取ってやろうとする人たちばかりでした。
しかし、今日会った人たちは皆、純粋な好奇心から僕の所に集まってきたように見えました。それにラディシュさんは僕のことも無償で家に招いてくれていますし。
インド、あまり一人で休める時間は少なさそうですが、毎日が楽しくなっていきそうです。
また明日も頑張りましょう