今日はとっても長文です。
子分ががどれだけ頑張ってくれたかという自慢話にもなるので、興味のない方はスルーでお願いします( 〃▽〃)




わたくし事で恐縮ですが、昨年末に三十路を迎えました。
節目の年にもなるし、子分と初めて一緒に過ごす誕生日(過去三回は誕生日当日は別々に過ごしてました)、そして何といっても結婚して初めての誕生日でした。

ロマンチックとは若干縁の遠い子分ですが、記念になる素敵な誕生日を過ごしたいです!と前々から無理なお願いをしていました。


そんな私の気持ちを汲んで本当に頑張ってくれた子分。

誕生日当日はおねだりしたプレゼントを買ってもらった上に「ここに行きたい」と見せたnanaさんのblog に紹介されていたフレンチのお店にも連れていってもらいました。
子分が事前に予約を入れてくれるなんて(涙)

それだけで感動です。
あまりにも楽しみでたまらなかったので開店前に着いてしまい、暫し外で待ってしまったくらいです。

hpにはオーナーの肩書きやこだわりが沢山書き込まれています。
そこから感じるオーナーに意気込みがそのまま料理に反映されているようなこだわりが詰まったそして斬新な料理でした。



本来、果物を利用した料理を好まない私。

でもここの料理は抵抗感なしにすっと口に馴染んで本当に美味しいし面白かったです。










フォアグラにエスプレッソをあえたものとバナナを青リンゴにサンドした前菜や、ストロベリーと薔薇をふんだんに使ったパスタなど、驚きの連続のメニュー。

普段はお酒を飲まない二人だけど、この日は特別にワインをオーダー。
ソムリエがひとつひとつ丁寧に説明してくれるので、お酒に詳しくなくてもよく味わいながら飲むことが出来ました。



こだわりの料理は出来上がるのに時間がかかるようで1品1品の間が30分~40分程かかります。
最初の一口サイズのアミューズが出されて次の料理が運ばれるまでに一時間もかかりました。






普段だったら堪えかねてイライラするところですが、今日は特別な日。そして待たせるだけある美味しい料理に免じて少し我慢しました。

厨房で色んな指示を出しながらテキパキ動くオーナーの姿をカウンター越しに眺めてみたり、ネットでこのお店のサイトを見ながら来年からは定期的に通って他の料理も食べてみようという話をしてみたりして時間を潰しました。

10時が過ぎて出てきた最後の品、デザート。
ここで誕生日使用のスペシャルデザートプレートなんかが出てきたら完璧☆

(と思ったけども、子分にそれは難し過ぎるかな?)

そして出されたデザート3品はもちろん普通のデザートでした。

「こういう時は予約の時に誕生日のお祝いなんですって伝えたら誕生日用に飾り付けしたりしてくれるんよ~」と子分にダメ出し的なアドバイスをチクリと一言。

これが数十分後とんだ後悔の種に。



コース料金とは別になりますがコーヒーか紅茶はいかがですか?と聞かれましたがお腹が一杯なので入らないと伝えてお水を頂きました。

「ねぇねぇ、食べる前にさっき買ったプレゼントちょうだいよー。」
とお願いすると子分があまり冴えない顔で渋々といった感じでプレゼントを渡してくれました。
もぅ流石に眠いのか?テンションの限界か!?

プレゼントをオープンしようとすると、
それを見届けることなくトイレにたってしまった子分。

仕方ない。戻ってくるまでプレゼントを開けるのもデザートを食べるのも待とうではないか。



子分がいなくなって暫くすると店内の電気が消え、ローソクか光るプレートを持った店員がバースデーソングを歌いながら歩いてきました。

もしや!!!!サプライズ( ゜Д゜)♡♡♡


一気にテンションMAX!!!



と喜んだのも束の間。
プレートは私の後ろを通りすぎ隣の女性二人組の方へ。


( ´,_ゝ`)ふっ…。隣の人も誕生日なんだ。



先程無駄に喜んだ分、悲しい気持ちが一気に込み上げてきました。


誕生日の歌が歌い終わり店内の電気が再びつくとキョトンとした女性二人が私たちじゃないですよ、と。



状況を飲み込めず慌てだす店員さん。
少し戸惑いながら女性たちに謝りプレートをさげていきました。
それと同時にお手洗いから戻ってきた子分。

あれ、俺が頼んだのに………。と、なんとも言えない落胆の表情を浮かべていました。

えΣ(゜Д゜)えぇぇぇええええええ!!!

子分が!あの子分が(涙)


きっとサプライズの演出やプレゼントのタイミング、きっと子分なりに色々計画があったんだ!

と、その時私は気づきました。
子分がこんなに頑張ってくれていたなんてと思うと、例え成功しなかったとはいえさっきのサプライズに感動して目頭が熱くなってきました。

ありがとう!嬉しい!幸せ!

1万回言っても足りないくらいです♪


さて、こっからは少し(?)お店への不満。


喜ぶ私とは反対に、何も言わない子分の目にうっすら光るものが。

「男の俺が予約したんだよ?何で隣の女性二人組に持っていくの?'妻が'誕生日なんでスペシャルな誕生日にしたいってわざわざ電話でそう言ったんだよ!」




新婚4ヶ月だからきっと妻と言うのが嬉しかったんでしょう。その子分の気持ちを思うと余計に悲しくなりました。



普通のデザートが出てきた時に変だなと思った子分。
私に怒られ渋々プレゼントを差し出した後、トイレに行くと言ってこっそり店員に話したそうです。
「大丈夫です!心配しないでください!」店員さんははっきりそう言ってくれたそうです。
「デザートはまだ出てませんよね?」と聞かれ「もぅ出てきました。」と言うと、「え?ちょっと確認します!」と言って厨房に戻ったそうです。
だから安心してお手洗いに入ると何やら外からバースデーソングが流れだし、自分がいないのに始まったかと思って慌てて外に飛び出すと、真っ暗な店内、ローソクに照らされたがっかり顔の私と驚いている隣の席の見知らぬ女性。さぞかしびっくりし落胆したことでしょう。

怒りや悲しみをぐっと堪えてる姿を見ていると、そんなにも頑張って意気込んでくれていたんだということに更に感動してきました。でもその分彼の虚しさも伝わってきて思わず泣いてしまいました。

改めて誕生日プレートが登場するだろうと思い、デザートに手をつけずにしばらく待っていました。
こんなこともあるよ。これも良い思い出♪お陰で忘れられない誕生日になったよ。と、子分を励ましながら。

しかし、何故なのかプレートが運ばれることはなくさっきのあの事態は全てなかったことのような雰囲気。
厨房からは「○番テーブルのデセール、出せなくなったから準備してー!」という指示が出されていました。

待てども待てども出ての来ないので次第に腹も立ちはじめ、このままこれを食べてしまおうと最初に出されたデザートを味わうこともなくガツガツと乱暴にたいらげたころ、店員さんが「先程は申し訳ございませんでした」と挨拶に。

その一言だけを告げて去っていく店員に「あの、誕生日用のデザートプレートは見せてもらえないんですか?食べれなくても良いからどんなものだったのか見るだけでも見たいんですけど」と少し強い口調でお願いをしました。

もちろんですと言って厨房に戻ると厨房の方と何やらもそもそとプレートを整え始めました。
私が言わないと、そのデザートはきっと出てこない予定だったんでしょう。

驚きました。いくらサプライズに失敗してしまったとはいえ、子分が事前にお願いして計画していたものをなかったことにしようとするなんて。
同じ客に二度同じデザートを出すと損が出るからですか。
デザートを食べずに仕切り直しを待っていた私は間違えてましたか。
わざわざ出してもらって何だか申し訳なくなってきました。

間もなく出てきたデザートプレートは本当に可愛いものでした。
なのに、子分も私も心の底から喜ぶことはできませんでした。

考えれば考えるほど残念でなりません。

気を利かせてお店の方が「コーヒーや紅茶をサービスしたいんですけど」と言ってくれましたが、先程断ったばかりのコーヒー、紅茶。
ただになるからと言ってじゃぁそうですか、と飲むわけはありません。
飲みたかったらお金を出してでも頼みます。
ただになればなんでも嬉しいってわけぢゃありません。

更に、今度は私たちの意向も聞かずお酒とパンをサービスしてくれました。
これもきっとお詫びのつもりだったんでしょうが、私たちは普段は全く飲まないし飲めない人です。
飲んだ瞬間に火が出てきそうな不慣れなアルコール。調べたら17度程あるそうです。
出されたからには飲まなくちゃいけないのかな?と頑張って飲んでみましたがまるで嫌いな食べ物でも残さず食べるまで帰ってはいけません!と言われているような気分。
正直辛かったです。
サプライズ計画をおじゃんにされた上にきつそうな顔で馴れないアルコールを飲まされる子分が本当に不憫でした。

そして、お持ち帰り用に持たされた一本のパン。
普段だったらそこそこ嬉しかったかもしれませんが、年末です。
翌々日には旅行を控えている私たち。
家の中の食料を出来るだけ食べきって行こうとしている時に更にパン一本追加。
迷惑にもほどがあります。

店内さんが私たちの機嫌を損ねないように頑張ってくれているのは分かりましたが、その全てが私たちにとっては無駄なことなのがとってと空回りに思えて残念でした。
とことん気遣いのできない店だなと苛立ちが増すばかり。

あの時すぐに仕切り直してそのプレートを私に持ってきてくれれば、そして子分の目の前で喜んであげれればそれだけで良かったのに。

何よりも残念だったことは目の前にいらっしゃるオーナーの対応。
とっても狭い店内、厨房が目の前のカウンターに座って一部始終オーナーの動きをチェックしながらお料理を楽しんでいたのに、こんなことがあっても直接謝りにもきませんでした。少し目線をあげれば私たちと目が合いお喋りが出来る距離なのにも関わらず、ずっと手元を見て料理を作るのみ。

あー。ここのこだわりは、お客さんに美味しく料理を食べてもらって幸せになってもらうことではなく、
俺の素晴らしい料理を食ってみろ、俺の料理が食べれるんだ、ちょっとのことは我慢しろっていう為のこだわりなんだな。と気づかされました。
先程まであんなに誉めちぎって絶賛していた癖に単純だなと自分でも思うけど、もぅ傲慢な料理人にしか見えません。

幸せを感じながら過ごした一日。
最後の最後で大どんでん返し。
お会計をしている子分を見るのが不憫でなりませんでした。
美味しい料理を味わうためだったのに、こんなに苦い思いを味わってさらに高額な額を支払わなければいけないなんて。

6時に入店して店を出たのは11時。
美味しい料理の為とはいえ待つのにくたびれ、終盤には少しずつ睡魔と疲労が襲ってきていた上にあの事件ですから、家に帰る頃には疲れきっていました。

(今思えば一番乗りで入店したのに30分、60分あとから入ってきたお客さんと同じタイミングで食事が出されたから、こだわりの料理を作る為に時間がかかると言うよりはいっぺんに料理を仕上げてるんだろうなと。完全にお店都合…騙された気分(涙))

この日のために買ったお洋服や、今日身につけてもの全てに対して「縁起が悪いから…」と片付け出す子分。

レストランは美味しいものを食べることができればそれで良い、とは限らないと思います。
素敵な思い出を作り記念日を盛り上げようと行かれる方も大勢いらっしゃると思います。
お店の人からしてみれば、よくあるサプライズ誕生日を一回しくじってしまっただけの笑い話かも知れませんが、子分にとっては人生で初めての計画。
そこに掛けた気持ちはただならぬものだったんです。
それが水の泡となってしまったのにあの対応。

子分の手前、喜んでテンションをあげるのに必死でその場でお店にクレームをつけれなかった為に時間がたつにつれてもやもやとした気持ちが大きくなってきます。

ここに行きたいだなんて、言わなければよかった。
何度も何度も繰り返しそう思っています。

それに、デザートに対するダメ出しを子分にしてしまったことにも後悔です。
こんな素敵なサプライズがあるとは知らず、誕生日前日に大好きなケーキの予約がとれなかったと謝る子分に文句や不満をぶつけたことにも。
全てに後悔&反省です。

今度からはもぅ少し彼を信じることにしよう(*´-`)


その場で文句の一言も言えなく、オーナーからの謝罪がなかったのがどうしても悔やまれて翌朝食べログにこれと同じような内容を投稿しました。
題名には「長文ですけどお店の方には読んでもらいたいです」と書いて。
その投稿を読んだからでしょうか?
翌日の夕方オーナーから直々に電話で謝罪を頂きました。

ただ、やっぱりその場ですぐに謝って欲しかったなと思う残念な気持ちがぬぐえませんでした。


多分そのうちこの話も笑い話、話のネタになると思うけど、爆発する不満を吐き出しました。
こんな長いレポを読んでくれた人、ありがとうございます(T^T)