公平(フェア)か不公平(アンフェア)か?
◇アクロイド殺し◇ -The Murder of Roger Ackroyd-
アガサ・クリスティー 羽田詩津子訳
深夜の電話に駆けつけたシェパード医師が見たのは、村の名士アクロイド氏の変わり果てた姿。容疑者でもある氏の義子が行方をくらませ、事件は早くも迷宮入りの様相を呈し始めた。たが村に越してきた変人が名探偵ポアロと判明し、局面は新たな展開を……驚愕の真相でミステリ界に大きな波紋を投じた名作が新訳で登場。
解説:笠井潔
(ハヤカワ文庫より抜粋)
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「アクロイド殺し」といえば犯人とトリックの意外さに推理小説界に衝撃を与えた名作ですね(*^_^*)
出版されるや否や「公平か不公平か」と熱い議論が繰り広げられました。
わたし個人としては「公平」だと思っています。
だって推理小説って犯人やトリックを最後まで分からなくさせてなんぼだと思っているので、新しい騙し方でいいと思うんです。けど、ヴァン・ダインを初めとする「不公平」派はそうは思わなかったんでしょうね……
さて、本書。
本書の主人公はジェイムズ・シェパードという名のお医者さんで姉のキャロラインと一緒に住んでいます。
このお姉様、なかなかの強者で、あてずっぽうにものを言うけど大方的を射ているという敵に回したくない人です。このキャロラインは後々ミス・マープルのモデルになりました(^ ^)
そのシェパード医師がキングズ・アボット村の名士ロジャー・アクロイド氏から先日睡眠薬の飲み過ぎで死んだファラーズ夫人のことで相談を持ちかけられます。どうやら彼女は生前誰かに脅迫されていたらしい……
そしてその直後アクロイド氏は遺体で発見される……
あれ、ポアロは?σ(^_^;)
ポアロはなんと探偵業を引退してカボチャ作りに励んでおりました。が、なかなか思うように作れずカボチャを放り投げます。そこに運悪く(?)シェパード医師が居合わせ、そこで2人は出会います。事件発生後も2人で調査にあたります。
義子ラルフはどこにいるのか? ファラーズ夫人を脅迫していたのは誰? 「アクロイド殺し」は誰?
感想☟
「…………!!!!」
息が止まった。時間が止まった。空気が止まった。頭が真っ白になった。
それぐらい衝撃的だった。
すみません、かなり自慢ぽくなりますが、わたし実は、
ネタバレ全く知らずにこの本、読んだんです。
この時ほど無知で良かった……! と思わなかったことはありません。ああ、幸せ……\(//∇//)\~
わたしのことはとりあえずここにおいといて、この結末は衝撃的ですね。この本が出版されて100年近く経ってもこの衝撃は色褪せません。
この本はお勧めです!!
というわけで「アクロイド殺し」でした(^-^)/次ははっちゃか、めっちゃかなあの作品!