12歳の引き際。 | 文学ing

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森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。

長男がバスケットボールというスポーツから去る決断をしました。

 

ここまでには様々な経緯があるのですが、一番大きいのは最後の県大会で4位に終わり、もはや部員としてチームに属する必要がなくなったからです。

 

逆に言うと、彼は今まで、『自分はこのチームにいなくてはいけない』という、強烈な責任感を頼りに、1年間最高学年として粘ったと言えます。

 

才能に愛された選手。

努力に秀でた選手。

 

彼らは当然長男に秀でる。

 

しかし、

なすべきことを成し、やり終わったからこそ今は去る。

こんな決断を、12歳の男ができるものだろうか。

それは早計ではないのか、君にはまだこの競技で、

 

と。

 

私は言わなかった。

老兵よ耳にせよ。

 

知者の振る舞いとは、かくや。