昔の人のことは、
いつまでたっても気になるもので、
ふと思い出した時に検索する。
きまぐれストーカーだ。
ほかのだれのものにもなってほしくないのではなくて、
むしろその逆だ。
誰かの男になっていてほしいのだ。
私のせいで長期的な不幸に陥っていてほしくない。
基本的に無責任なのだ。
私がかつてその身を預けた男の価値を誰かに担保してほしい。
私以外の女にも必要とされるような男と付き合っていた、
そういう確証が欲しい。
小さなプライドを盾にあなたの幸せを願ってる。
あなたに呪われないように。
わたしのせいであなたがずっと不幸にならないように。
あなたは何も悪くなかった。
小さなサインを出せなかった。
サイレンを鳴らして、あなたの心の準備をさせられなかった。
心地よかった。
2人で1.5人分。
半分は溶け合ってるみたいに思っていた。
だから0.5人分が重かった。
許されることが当たり前だったから、
自由になりたかった。
もっと見たことがないものを見たかった。
どんなリスクがあるかもわからない闇へ、
あなたを捨てて飛び込んだんだ。
だから。