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リアリズムな夢

リアリズムと申します。
基本的にブログのような散文のようなものを書きます。
特にタイトルや末尾に言及のない短歌などはオリジナルの物となりますので、許可のない引用はご遠慮ください。

幸せは人を馬鹿にする。

 

いわゆる平和ボケというやつだ。

 

彼氏と同棲を始めてからというもの、

 

すっかりと深い思考をやめてしまった。

 

やめたかったわけでもないし、

 

無理にやめたわけでもない。

 

ああいった思考は、

 

ひとりですることがなくて、

 

それでもなにかをどうにかしないといけない、

 

現状を変えないと幸せになれない。

 

そういう焦燥感から来ていたのだ、ということを

 

今更思い知った。

 

昔は誰と付き合っても、

 

もっといい未来がほしかった。

 

誰からも必要とされたかったし、

 

一人で生きていける力がほしかった。

 

だからずっと焦っていたし、

 

だからずっと考えていたのだ。

 

そういうことを考えなくなったのは、

 

結婚とかそういうのが現実的な歳になってきて、

 

これ以上はもういいと思える相手に出会って、

 

捨ててしまったのだ。

 

深い思考や自省を。

 

そうやって人間は社会の中で大人になる。

 

忙殺される。

 

新札みたいな切れ味の、

 

鋭利な心が丸くなる。