ブォン・プロフーモは
ナード・アロマテラピー協会認定スクールです
先日、アロマテラピーを勉強し始めたという知り合いの方から、
ナード・アロマテラピー協会を選ばなかった理由を聞いて
ちょっと待って???となりました。
その方がナードを選ばなかった最大の理由が、
「ナードは精油の経口摂取を推奨してるでしょ。」
と、いうことなんだそうで・・・・
いえいえいえいえいえ。
ナード・アロマテラピー協会は精油の経口摂取を
推奨はしておりません。
おそらくはナード・ジャパン編集の
「ケモタイプ精油事典 実践集」の中で紹介されている
精油の使用方法で[経口]と記載されている例が
少なからずあることが影響しているのだと思われます。
が、その書籍はあくまでも
過去日本で開催された芳香療法セミナーや
ベルギーのNARD代表
ドミニック・ボドゥ―氏が来日して開かれる
ナード・アロマセラピーセミナーでの講習内容、
さらには日本の医療関係者や研究者のアロマテラピー実践例を
まとめて編集記載したものであって、
効果を保証もしていなければ
使用を促しているものでは無いのです。
繰り返しますが、
ナードアロマテラピー協会は、精油の飲用を
推し勧めているということはありませんよ🍀
さて精油の飲用について
ここからは私、個人としての考えです。
実際、海外の一部で十分な教育、
トレーニングを経た資格あるセラピストが
精油の経口摂取をしていたり、
医師の厳密な監督指導の下で精油を飲んだりすることを
精油だからと、否定するものではありません。
しかし現実的なところ、
今の日本国内で、国家資格を持った医師でなく、
一般的なアロマテラピーの関連協会(ナードも含めてです)の
認定資格保有者で、精油の経口摂取をセラピーとして行える人は
いないと考えます。
精油の多くはハーブで
ハーブそのものは料理に使ったり、
ティーにして飲んだりするんだから、
精油も飲めるんじゃないの~ということをいう方もありますが、
それも乱暴な見解です。
精油は芳香植物の「香り」の分子を凝縮したもので、
その香りの成分の量は
例えばバジルの葉を粉々にして
パスタにまぶせば少量経口摂取することにはなりますが、
その量は精油のボトルからの1滴とは明らかに違います。
具体的な数字を言うと
バジルの採油率は0.1%(エッセンシャルオイル総覧より)。
なのでバジルの精油ボトルからの1滴は
ほんとに大量のバジルの葉から集められたのだと分かります。
さらにバジルの葉には芳香成分以外の
体内摂取しても問題ない成分の方が多く存在していて、
バジル葉自体を安全な食べ物に調整していますが、
精油は芳香成分以外は蒸留の過程で排除されていて、
食べ物としてのバジルのバランスは欠いてしまっています。
なので、
セラピストがお勧めする「食べていいもの」ではありません。
食べ物で比較するならレモンでも。
レモンで採油率0.3-0.4%。
レモンの皮でグラスを香り付けするマティーニが好きな方も
1片のレモンから絞られる芳香成分の量は
精油ボトルから落ちる1滴と比べるとはるかに微量で、
口に入る時点では空気中に拡散して
ほとんど消えて無くなってますよ。
鼻から入って充分なんです
薬の薬効成分は体に取り入れる際は
その量を厳密にコントロールして
体にある受容体で受け取られる薬理効果を管理しています。
精油の芳香成分は体に対して薬理作用があります。
一部の精油では薬と同様、体内の受容体で受け取られ
細胞核内での遺伝子の発動にも影響することも分かっています。
だからこそ、
精油を安易に薬のように体内に摂取してはいけないのです。
アロマセラピストは
アロマセラピーの領域を超えることなく、
伝統的に受け継がれた知恵に
最新の化学データで裏打ちしながら
アロマセラピーを安全に効果的に使うよう工夫するー
のが本筋だと思います。
さて皆さんはどう考えますか?