精油の経口摂取について思うこと | 心と身体が整うアロマテラピー 大阪東住吉の路地裏アロマスクール ブォン・プロフーモ

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大阪市東住吉区の田辺という住宅地にある
NARD認定のアロマテラピースクール&トリートメントルームです。
ひっそりの隠れ家スクール&トリートメントルームですが
20年来の経験とともに「使えるアロマテラピー」をお伝えします。

ブォン・プロフーモは

ナード・アロマテラピー協会認定スクールですクローバー

 




 

先日、アロマテラピーを勉強し始めたという知り合いの方から、

ナード・アロマテラピー協会を選ばなかった理由を聞いて

ちょっと待って???となりました。

 

その方がナードを選ばなかった最大の理由が、

「ナードは精油の経口摂取を推奨してるでしょ。」

と、いうことなんだそうで・・・・

 

いえいえいえいえいえ。

ナード・アロマテラピー協会は精油の経口摂取を

推奨はしておりません。

 

おそらくはナード・ジャパン編集の

「ケモタイプ精油事典 実践集」の中で紹介されている

精油の使用方法で[経口]と記載されている例が

少なからずあることが影響しているのだと思われます。

 

が、その書籍はあくまでも
過去日本で開催された芳香療法セミナーや

ベルギーのNARD代表

ドミニック・ボドゥ―氏が来日して開かれる

ナード・アロマセラピーセミナーでの講習内容、

さらには日本の医療関係者や研究者のアロマテラピー実践例を

まとめて編集記載したものであって、

効果を保証もしていなければ

使用を促しているものでは無いのです。


繰り返しますが、

ナードアロマテラピー協会は、精油の飲用を

推し勧めているということはありませんよ🍀


クローバークローバークローバークローバークローバー

さて精油の飲用について

ここからは私、個人としての考えです。

 

実際、海外の一部で十分な教育、

トレーニングを経た資格あるセラピストが

精油の経口摂取をしていたり、

医師の厳密な監督指導の下で精油を飲んだりすることを

精油だからと、否定するものではありません。

 

しかし現実的なところ、

今の日本国内で、国家資格を持った医師でなく、

一般的なアロマテラピーの関連協会(ナードも含めてです)の

認定資格保有者で、精油の経口摂取をセラピーとして行える人は

いないと考えます。

 

精油の多くはハーブで

ハーブそのものは料理に使ったり、

ティーにして飲んだりするんだから、

精油も飲めるんじゃないの~ということをいう方もありますが、

それも乱暴な見解です。

 

精油は芳香植物の「香り」の分子を凝縮したもので、

その香りの成分の量は

例えばバジルの葉を粉々にして

パスタにまぶせば少量経口摂取することにはなりますが、

その量は精油のボトルからの1滴とは明らかに違います。

 

具体的な数字を言うと

バジルの採油率は0.1%(エッセンシャルオイル総覧より)。

なのでバジルの精油ボトルからの1滴は

ほんとに大量のバジルの葉から集められたのだと分かります。

 

さらにバジルの葉には芳香成分以外の

体内摂取しても問題ない成分の方が多く存在していて、

バジル葉自体を安全な食べ物に調整していますが、

精油は芳香成分以外は蒸留の過程で排除されていて、

食べ物としてのバジルのバランスは欠いてしまっています。

なので、

セラピストがお勧めする「食べていいもの」ではありません。

 

食べ物で比較するならレモンでも。

レモンで採油率0.3-0.4%。

レモンの皮でグラスを香り付けするマティーニが好きな方も

1片のレモンから絞られる芳香成分の量は

精油ボトルから落ちる1滴と比べるとはるかに微量で、

口に入る時点では空気中に拡散して

ほとんど消えて無くなってますよ。

鼻から入って充分なんですクローバー

 

 

薬の薬効成分は体に取り入れる際は

その量を厳密にコントロールして

体にある受容体で受け取られる薬理効果を管理しています。

 

精油の芳香成分は体に対して薬理作用があります。

一部の精油では薬と同様、体内の受容体で受け取られ

細胞核内での遺伝子の発動にも影響することも分かっています。

だからこそ、

精油を安易に薬のように体内に摂取してはいけないのです。

 

アロマセラピストは

アロマセラピーの領域を超えることなく、

伝統的に受け継がれた知恵に

最新の化学データで裏打ちしながら
アロマセラピーを安全に効果的に使うよう工夫するー

のが本筋だと思います。


さて皆さんはどう考えますか?