母の記憶が

迷走した日


あたしは

母を

見下した


自分の母であることを

恥じた


母が老いた日

あたしは

母を

見下した


母から

産まれたことを

恥じた


やがて

自分も

老いることを

忘れて


母の存在を

否定した


こんな

あたしを

知ったら


息子は

どう思うだろう


こんな

あたしを

息子は

きっと

恥じるだろう・・・