今月は通勤時間で本が4冊読めそうです。なかなかいい出だし。
春先は忙しくなりそうだから、今のうちに読み貯めておこうと思います。

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1)「吾輩は猫である」夏目漱石(読了)
2)「最後の授業 ぼくの命があるうちに」ランディ・パウシュ(読了)
3)「風立ちぬ」堀辰夫(読み途中)
4)「いのちの思想家安藤昌益―人と思想と、秋田の風土」石渡博明(読み途中)
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2)は酔っぱらった勢いで買いました。笑
私は何のために、どんな温度の言葉を綴りたいのかなぁ…と思いながら
色々な分野の本に手をつけております。
5番目はこちらの本になる予定。


で、読んだ後は感想文を書き留めておくのですが、
 手帳だと:年度をまたぐと読み返せない。
 ブログだと:執筆が手間。
 fbやtwだと:流れて消える。

というわけで、ブクログに戻ることにしました。
1年以上書き込みをさぼっていた「なみきのほんだな」へ。


改めて自分の本棚を見てみたら、
過去の自分のコメントに「こんな感性あったのか!」
「こんなにマメだったのかキミは!」と驚かされました。笑
クッツェーの著作を読んで「砂浜から顔を出すガラスの切先みたい」と書いてみたり、
好きな言葉はきちんと引用して残しておいたりして。

過去の自分のコメントに触発されて、もう一度読みたくなった本がこちら。
当時の感想文ごと載っけておきます。

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絵はがきにされた少年 (集英社文庫)
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良いと感じる文章を読むと、文章を書きたくなります。この本を読むと、私が出会ってきた人たちの話を、自分でも綴りたくなります。

「アフリカ」に住む人々が直面する危険・貧しさ・植民地支配・人生の節目・人種問題・外国人の目線——そういったものの等身大を、ひとに寄り添い、自身に葛藤しながら伝える作品。
印象的な文章を抜き書きしておきます。

「先進国の首脳会議などの会場を取り囲み、「貧困解消、貧富の格差の是正」を叫ぶ若者たちがいる、こうしたエネルギーを見ていると、一年でいいからアフリカに行って自分の暮らしを打ち立ててみたらいいと思う。一人のアフリカ人でもいい。自分が親しくなったたった一人でいい。貧しさから人を救い出す、人を向上させるというのがどれほどのことで、どれほど自分自身を傷つけることなのか、きっとわかるはずだ。……一般論を語るのはその後でいい。いや、経験してみれば、きっと、多くを語らなくなる。」


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昭和二十年夏、僕は兵士だった (角川文庫)
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昭和を生き切った元兵士たちの語り。一つ愕然としたのは、死線を奇跡のように潜り抜け、学ぶ自由を謳歌すべく終戦直後の大学に入学した若い元軍人たちを、戦争へ行かずに済んだ下の世代の学生たちが虐め抜いたという話。徴兵忌避できただろうとか、敵兵に味方できただろうとか、色々な例を具に挙げながら個々人を袋叩きにしていた東大や一橋大のエリート学生たちの話。終戦のたった一年後なのに、戦争を生み出した社会のことが過去の遺物、他人事になっていた事実。70年後を生きる私たちは、どうだろう。


今年も記録を残しておくようにしよう。誰よりも、自分のために。
改めて思うのでした。
(それにしても、滋味あふれる大切な本ほどKindle化されていない切なさ。)