ミンジュンは一人ベンチに座り桜を見て泣いていた。
そこへジフンが通りかかる。
ミンジュンの涙になぜか、心の奥が騒ぐ。
「何を泣いている。」
ジフンの声に驚いたミンジュンはジフンを見て慌てて涙を拭いた。
「ごめんなさい。」
「怒ってるのではない。理由を聞いているのだ。」
ミンジュンは困った顔をして下を向く。
「答えられぬのか?」
「いえ、、、わかってもらえないかと。」
「それは、私が決めることだ。話してみなさい。」
この学園にジフンに逆らうものなどいなくて、ミンジュンの受け答えに、違和感を感じた。
「母のことを考えておりました。この季節が母の誕生日でしたので。」
ミンジュンの母が内緒でミンジュンをかくまっていたことは、この学園でかなり知られていることだ。
「そんなに、嫌な相手だったのか?」
母親の存在を理解しないうちに離されたジフン達にとっては、ただ産みの親としか認識がない。
「違います!」
さっきまで、聞こえるか聞こえないくらいの小さな声で話していたミンジュンが突然大声をだした。
「優しい人でした。とても、、、優しくて、暖かい人でした。」
「それはどこにでもいるだろう。」
ジフン達は幼少期からいろんな人の手で育てられ、その中には優しい人もたくさんいた。
「そうですが、自分にだけにたくさんの愛を向けてくださるのは、母だけでした。」
愛について学んだことがある。
ホルモンの分泌で愛という感情に至っても、三年から五年で消滅する。
だが、血を分けたものだけが、その愛とやらが長続きするが、ときとして、最大の敵となることも多いと。
うまくいけば、大きな力になることも多いが、多くはそのやっかいな感情のため、冷静な判断ができなくなる。
上にたつには、不必要な感情だとも学んだ。
こいつが、トップクラスにこれないのは、このせいかと、ジフンは考えた。
「ミンジュン、君はかなり成績優秀と聞いた。俺の秘書にならないか?」
このとき、生徒会長のみ三人の秘書をもつことが許されていて、現在ユノは二人の秘書がいたのだ。
優秀だし、ユノにとても忠実だ。
だが、逆にそれはとても退屈なことだった。
自分と違った環境で育ったチャンミンに興味をもつが
「嫌です。」
考えようともせず、即答で断られてしまう。
「俺の聞き間違いか?今、俺の誘いを断ったのか?」
「はい。」
「どうしてだ?その理由は?」
「興味がないからです。」
「興味がない?」
普段は穏やかなジフンが鋭い目でミンジュンを睨む。
「はい。僕は生徒会の仕事に興味がありません。」
うまくいけば、大きな力になることも多いが、多くはそのやっかいな感情のため、冷静な判断ができなくなる。
上にたつには、不必要な感情だとも学んだ。
こいつが、トップクラスにこれないのは、このせいかと、ジフンは考えた。
「ミンジュン、君はかなり成績優秀と聞いた。俺の秘書にならないか?」
このとき、生徒会長のみ三人の秘書をもつことが許されていて、現在ユノは二人の秘書がいたのだ。
優秀だし、ユノにとても忠実だ。
だが、逆にそれはとても退屈なことだった。
自分と違った環境で育ったチャンミンに興味をもつが
「嫌です。」
考えようともせず、即答で断られてしまう。
「俺の聞き間違いか?今、俺の誘いを断ったのか?」
「はい。」
「どうしてだ?その理由は?」
「興味がないからです。」
「興味がない?」
普段は穏やかなジフンが鋭い目でミンジュンを睨む。
「はい。僕は生徒会の仕事に興味がありません。」
「おまえの興味があるかないかは問題でない。それより、俺がおまえに興味がある。今日から俺の秘書だ。よろしく。」
ジフンはミンジュンの手を強引に握る。
これが、二人の始まりだった。