点って文字


着けたくない
拭いたい
汚点だったり

稼ぎたい挙げたいカウントされる
得点だったり

外で優雅にお茶を愉しむ
野点だったり

絵や彫刻などの
完成直前に目を入れる
点睛だったり



熟語にしたら

それぞれが

かなり違う意味合いで

あらためて漢字って

面白いね。




今日の一文字。

ポイント。
存在を意識する。

場所に依っては
小さいくせに

ものすごく目立つのが「点」。

書でいうと
書いたものに
飛んだ墨が
これは汚れだと認められると
ボツだ。

また書く上で
点の位置ひとつで
文字の表情が変わるし
作品に捺す
印という朱い点も
常に同じ所になんて
センスの欠片もなく

外せば致死。
決まれば生きる。

心しておこう。

どんなときも

その小さな点が
全てを
決めるときがあるということを。

9月9日
「点」


『感じる書』アーティスト 石川呼穹