昨日は夕方ちょうど夕飯の支度をする頃に外出する用が出来、そこで、お鍋に材料を入れ火にかけて、旦那がたまに火加減だけをチェックすれば良いような料理を準備して出かけました。



ダブリンコドル(アイリッシュ風ソーセージ煮込み)


クッキングリッシュの会

コドルとはそのつづりから和訳すると、“とろ火で茹でる”という意味になりますが、さてこのダブリンコドルのコドルの意味が、単純にこの英語の単語の意味なのかどうか、そのあたりは私には不明。



分かっているのはアイルランドの料理で、その名からも想像出来る様に、首都ダブリンでよく食べられる料理だということです。



今年の冬、旦那の出張に同伴しアイルランドへ旅しました。その時グルメな夫婦は、フレンチやイタリアンなど海外のキュイジーヌではなく、アイルランドならでは家庭料理を味わおうと、毎晩パブレストランばかりを狙って食事に出かけました。



イギリスやアイルランドの家庭料理には、フレンチやイタリアンを上回る美味しい料理がたくさんあるからです!



どこのパブでも、アイルランドならではの料理がたくさんありました。マトン(もしくはラム)の骨付き肉で煮るアイリッシュシチューや、先日このブログでも紹介した牛肉のギネス煮込みなどは、もっともポピュラーなパブ料理でした。



そんなポピュラーなパブ料理の中で、私が一番美味しいと舌を鳴らしたのがこのダブリンコドルだったのです。下は、その時パブで食べたものの写真です。


クッキングリッシュの会


シンプルな料理ですが、それが実に美味しかった!お土産屋でアイリッシュ料理の小冊子を買うと、中にコドルのレシピも載っていました。思った通り誰でも作れる簡単な調理法。



小冊子のレシピからすると、パブで食べたものとはかなり違う出来上がりになりそうだったので、とりあえず基本だけは参考にしながら、私はパブで食べたあの美味しい味を思い出しながら、自分なりのコドルを作ってみました。



ところでこのパブでは、お料理といっしょにブラウンスコーンがサーブされました。下がその時のブラウンスコーンの写真です。


クッキングリッシュの会

スコーンと言えば、我々日本人はジャムやクリームを塗って食べるお菓子を連想しますが、アイルランドのこのパブでは、砂糖を入れない全粒粉の甘みだけを生かしたスコーンが、パンの代わりに食事といっしょにサーブされていました。



ちょうどアメリカでビスケットと呼ぶ、どっから見てもスコーンとなんら代わりのないものが、スープなどと共にサーブされるのと同じですね。



このスコーンが、冷めているにもかかわらずパサパサ感がなく、クリーミーでソーダーブレッドの食感にそっくりでした。



ソーダーブレッドのレシピを応用し、なんとかこのスコーンを再現しようと以降色々試してはいますが、残念ながらいまだにそっくりコピーの完成には至っていません。夕べもパブの真似をしスコーンも焼いてみましたが、冷めるやっぱりしっとり感が味わえないのです。



冷めてもしっとりなアイリッシュパブのスコーンのレシピは、いずれコピーが完成した時点でご紹介するとし、ここでは、簡単でとっても美味しいダブリンコドルのレシピのみ紹介します。



パブで食べたダブリンコドルにはとろみがついていましたが、夏の時季、さっぱりと軽い口当たりにしたかったので、私はとろみはつけていません。



<材料 4人分>

スープ、鶏がらを炊き出したもの...700~800ml
じゃがいも、皮を剥き大き目に切る...1袋
たまねぎ、大き目に切る...中1個
人参、1cmの輪切り...大1本
セロリ、茎の部分は5cm、葉の部分はざっくりと切る...1本
ソーセージ、5cm幅に斜め切り...200g程度
豚バラ、1cm幅に切る...100~120g
にんにく、スライス...2かけ
パセリ、みじん切り...1/2カップ
タイム...3~4本
固形コンソメ...2個
塩こしょう...適宜
味の素...適宜


<作り方>

1.鶏ガラを炊き出したスープはリードクッキングペーパーでこして、汚れや余分な脂を取り除く。

2.蓋のしっかり閉まる深めの鍋に、野菜の半量を順番に重ね、その上にソーセージとベーコンを載せ、にんにくとパセリの半量を散らす。

3.残りの材料も同様に2の上に重ね、最後にタイムを載せ固形コンソメを中に押し込んで、しっかりこしょうを振り蓋をして火にかける。沸騰したら火を弱めそのまま1時間煮る。

4.調理時間終了10分前に味見をし、塩、味の素で味を整える。



私がパブで食べたダブリンコドルも、小冊子のレシピにもタイムは使われてはいません。ただ、アイルランドのソーセージと違い、日本のソーセージは燻製の香りが強すぎるのが私は嫌いで、タイムでその香りをごまかしています。



また、元のレシピではベーコンを使っていますが、これも日本のベーコンは燻製の香りが強すぎるので、私は豚バラ肉を代用しました。



なお、殆どのイギリスやアイルランドの伝統的な料理のレシピには、材料ににんにくは含まれていません。これは私が思うに、にんにくは近年になってから海外から入ってきたものなので、昔ながらの料理を正統なレシピで調理するためには含まないのでしょう。



お土産の小冊子の中のコドルのレシピにも、やはりにんにくは含まれていませんでした。でも我家では好きなので、たっぷり入れますが...(笑)

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