「日本の四季をテーマに四季折々の食材を用い季節に合わせた味わいとデザインでカップ麺に季節感をもたらした」というのが四季物語のコンセプトで、今年で発売開始から5年目になるそうです。インスタントのカップ麺とはいえ四季折々なんて、なんだか風情があっていいですね。春夏秋冬のアタマになると出現しだすため、カップ麺業界の風物詩的な存在になっているのではないでしょうか。
今年の春の素材として起用されたのは、鮮やかな色合いが春らしいという「桜えびの天ぷら」去年も一昨年も春のテーマは桜えびでしたね。そして今回の「そば」ですが、四季物語では初のラインナップだそうです。たしかに四季物語といえば「ラーメン」「うどん」「焼そば」の3種がデフォのシリーズ、今回はラーメンと和そばが入れ変わったようですね。シリーズ初の「そば」ということですが、なんだか違和感なく雰囲気が馴染み過ぎちゃってて新鮮味は感じられませんw
麺は「なめらかさと歯ごたえを持つ、太く黒めの色合いのそば。」とのこと。フカフカとしていて歯ごたえはありませんが、滑らかな麺です。しっかりと蕎麦の香りがあったので、麺の風味はとてもいいですね。やや太めの平たい麺なのでつゆとの絡みはいいのですが、湯戻し5分という長さからか少し湯伸びするのが早いように感じました。
具は「桜えび天ぷら、花かまぼこ、ねぎ。」とのこと。メインの桜えび天ですが、ちゃんと桜えびが揚げられたもので特有の香ばしい風味が口の中でフワッと広がりとても美味しかったです。ただ、この風味はあくまで意識的に桜えび天を単体で食べるからこそ感じるもの。量が少なかっこともあり、これを商品名にするからにはちょっと頼りないんじゃないかといった印象も受けました。花かまぼこは桜の花のような形と鮮やかなピンク色が鮮やかで、全体的に春らしい雰囲気を演出してくれていて良かったです。
今回のカップ麺、普通に美味しい天ぷらそばって感じですw シリーズ初の和そばということでしたが、これといって突出した部分がなかったことから目新しさは特に感じられません。全体的な味としては全く悪くないのですが、どうにも桜えびの主張が弱く無難すぎる仕上がりになってしまっていたところが勿体無いと感じました。もう少し桜えび天の量を増やすかスープ自体に桜えびの風味や香りがあったら、もっと個性的で特別感のある商品になっていたと思います。とりあえず季節限定品というレアリティと見た目の春らしい彩りから雰囲気はありますが、それ以外の内容に関しては至って無難な天ぷらそばといった感じですね。
このシリーズは日本の“四季”に着目したというコンセプトがとても素晴らしいのですが、ちょっとそろそろマンネリ化してきたかなぁといった感じも…。今回の桜えび天そばも折角の春限定なので、もう思い切って『これは効きすぎやろw』ってくらいにガツンと桜えび一色に振ってほしかったですね。年に一度の季節ものですし、そのくらいのインパクトがあってもいいんじゃないかなと思います。
桜えびに期待すると少し肩透かしを食わされた感がありますが、春の彩りが目に嬉しい安定した美味しさの一杯でした :)
【製品情報】
商品名:マルちゃん 四季物語 桜えび天そば 春限定
発売日:2014/03/17
メーカー:東洋水産
希望小売価格:175円 (税別)
内容量 (めん量):79g (65g)
~栄養成分表~
1食 (79g) あたり
エネルギー:363kcal
たんぱく質:9.5g
脂質:16.5g
炭水化物:44.2g
ナトリウム:2.0g
ビタミンB1:0.38mg
ビタミンB2:0.34mg
カルシウム:159mg
(食塩相当量:5.1g)