月刊誌『青春と読書』で連載されている河崎秋子氏のエッセイを読んで、本作家の作品を読んでみたい衝動に駆られ、まず図書館で手に取った作品。
実在する寄生虫エキノコックスが人間に寄生。研究員土橋が、北海道の礼文島の感染症と戦う物語。
戦後の日本の時代。祟りという非科学的な言い伝えも蔓延る中。感染を断つ為に、動物と人を切り離す手段を選ぶ研究員に島民が反発。
感染防止の観点と倫理と、島民の心理に対峙する土橋の苦悩が具体的で展開が進み。長いのに読み進めてしまった。
何かを得る為には犠牲もつきものだけど、ゴールに向かっていくのに、ブレてはいけない事ってあると教わった作品。