四谷デッサン会は、感染拡大中の新宿区が会場ということもあり無期限でお休みとさせていただいています。
今回の感染症は無自覚のうち、他人に広めてしまうことが明らかとなっていて、不特定多数の参加者が訪れる会で、かつ毎回、50名を超える人が集う当会の規模を考えると、社会的に丁寧な対応が求められると考えます。
これまで、予約なし、入退場フリーの自由な会をモットーに運営して来ました。人数制限、マスクの着用義務など、新しいルールを設けて新しいスタートを切ることも考えましたが、この自由な雰囲気で、多様性を重視する体制を、可能な限り維持した形での再会を目指しています。何とぞご理解のほどよろしくお願い致します。
毎週10年間、絵を描く場を提供してきた立場から、再開を望む声に応えねばとの気持ちも強いのですが、正直なところ、自由な会というモットーを曲げてまで開催する意味があるのか、主宰者の立場から悩んでいます。はたして皆さんまた来場してくださるのだろうかという不安も頭を過ります。
活動休止後、ネット上で代替会を毎週開催しており、絵を描き続けるという意味では、そこで新しい可能性も見つけつつあります（詳しくはTwitter上の情報をご確認ください。無料でどなたでも利用できます）。しかしながら、リアルのモデルさんと対峙し、毎週、同じ空気の中で大勢の仲間たちと絵を描くことは、何よりも代えがたい魅力があるものだと思っています。
皆さんからのご意見を参考にしつつ、この間培った新しい可能性をミックスし、「新しい四谷デッサン会」の形を模索しながら再開の時を迎えられればと思っています。健康あっての絵画ですので、皆様、まずはお体を大事されてください。
四谷デッサン会主宰 門脇大