人気ブログランキングへ

※本日はほぼノンストップ、全力を傾けて約30分で書きましたので色々と不備や誤字脱字があるかもしれません。すみません。


ドナルド・トランプ候補が米大統領選に勝利しました。
激戦州はことごとくトランプさんが獲得したわけですが、こうなると事前の支持率調査って何だったんだろう、というね。笑
ところで、私の周囲(職場など)では結構不安がっている人が多くてゲンナリします。

「日本はどうなっちゃうんだろう」

系のやつです。
「どうなっちゃう」ってどういうこと? よその国の酋長が誰かに決まったからといって、日本がどうなるっていうの?
いいですか、日本のことは日本が決めればいいのです。だからこそ、日本国民が日本のことを決められなくなる可能性の高いTPPは徹底的に反対せねばならないのですが、トランプさんが米大統領になったからといって日本が手枷足枷をはめられ、貧乏になったり侵略されたり(笑)ということにはなりません。少なくとも、そうならないための対策を自分たちで決めることができます。
というか、トランプさんはクリントンさんよりも強硬にTPP反対ですから、その点はむしろ良い方だとすら言えます。


(引用)
http://nyaaat.hatenablog.com/entry/donald-trump-remarks-comments-quotes

2015年7月:トランプがアリゾナで演説を行った時の発言
日本の安倍、(米経済の)殺人者だが、やつはすごい。
地獄の円安で、アメリカが日本と競争できないようにした。
さらに、安倍は(駐日米大使の)キャロライン・ケネディを接待漬けにして(言うことを聞かせることで)、アメリカに打撃を与えた。


この際、言い方が失礼とか何とかいう話は置いておきましょう。そういうことを言っているから本質を見失うということもあります。
地獄の円安というのは2014年前半から今に至るまでの金融緩和を指していると思いますが、そんなことはどの国でもやっているし、しかも主権の一部でもあるのだから、何を言われる筋合いもありません。
トランプさんはこのように、

本当は言いたいけど(様々なしがらみや体裁などによって)モノを言えない庶民

の代弁者たることで支持を得てきました。
つまりは支持率対策であり、選挙対策です。現実に日本の金融緩和を止めさせる手段など持っていません。どうでもいい話です。


2015年9月:エコノミストのインタビューでのトランプの発言
(友人がキャタピラー社ではなくコマツのトラクターを買った話をして)
友人がコマツのトラクターを買ったのは、円安ドル高のため、アメリカは日本と価格競争ができないからだ。
機械の性能差ではない、このレベルの円安誘導では競争は不可能だ。


当然です。円安になれば日本の製品が有利になる。逆に円高になれば日本国内でもメルセデス、BMW、VWなどが売れます。同じ事です。
ちなみに、トランプさんの場合は多くの発言をおおむねストレートに受け取って良いと思います。でないと、何のために出てきて、なぜ支持されたのかという根底が全て崩れる可能性があるからです。大統領になった途端に発言に慎重になり、独特の奔放さを失えば、米国の支持者らは大変な失望感を持つでっしょう。

というわけで、上記発言をストレートに受け取れば、アメリカは価格競争のために保護主義的な政策を採るかも知れません。というか、とうに何ヶ月前からそう言われているし、だからこそ11/9の日経平均はトヨタなど輸出関連が大幅値下がりしました。
そして、私は、保護主義的政策を単純に悪いことだとは思いません。全ての国の指導者は、自国の利益を最大限にするための政策を行う権利と義務を持ちます。他国とのバランスだの、時代の流れだのというクソどうでもいい話で自国民を第一に考えない政治家など死に値します。なぜなら、失政は国民を本当に殺すからです。


2015年8月:トランプがMSNBCのテレビ番組「Morning Joe」に出演した時の発言
日本から、何百万台もの車が、ひっきりなしに輸入されてくる。
アメリカは、日本に何か買わせたか?
牛肉を輸出した、だが日本は買いたがらない。
これは貿易不均衡だ。


まぁ、アメリカの車なんか、でかすぎて日本では使えたものではありません。日本人の感覚に合わせた商品を作るセンスも技術もないアメリカは、様々な規制緩和など別口で日本経済への侵攻を続けてきました。
TPPもその一環だったわけですが、これに関しては多くの面で諸刃の剣としての性質を持っており(まぁ日本側へ向いた「剣」の方が多いと思いますが)、両候補ともに反対の姿勢を貫いており、日本としては一時的にせよ救われた結果となりそうです。その一方で日本政府は、

何が何でもTPP推進!!TPP推進!!TPP推進!!

という姿勢が恐ろしいほど強くなっています。TPP交渉の終盤では甘利さんが、妥結を渋る米通商代表の尻を蹴飛ばしながら「早くしろ」と叫んでいたわけですが、もはやTPPは政府与党の党是となっています。

ともかく、トランプさんが本気で各種の保護主義的政策をやってくるのであれば、日本としては対米黒字をアテにするのは中長期的に止めた方がいい、という話になるのかもしれません。もちろんそれはGDPにマイナスとなります(GDPの構成項目に「貿易収支」があります)が、だからといってマイナスばかりではありません。
現在は「国外に打って出る」ことが無条件に善であるとされています。財務省、経産省の方などと話していても多くはそう言っています。すなわち「いかに国外のシェアを取るかだ」と。そういう過剰なグローバル主義を巻き戻すべき時が来ています。


2015年6月:トランプが大統領選出馬を宣言した時の発言
(メキシコ移民について)
メキシコは、ベストではない人々、問題があり、麻薬や犯罪を持ち込む人々を送り込んでくる。彼らは強姦魔だ、中には善良な人もいるかもしれないが。


これこそが、一般米国民が「言いたいけど言えなかったこと」の代表格でしょう。無条件に善だとされているのは、国外シェアを奪い取るということだけではありません。他人種を受け入れ、共生しようという主張もファシズム的強権を持っています。
しかし、他人種を受け入れて共生することと、現実問題として自分が貧困側に落ちていくことが、どうしてもセットになってしまうとしたら? トランプさんを支持した多くの「声なき多数派」は、大卒の資格を持たない白人男性の労働者階級です。彼らは、ロイターの記事の言葉を借りれば、


文化的な逸脱者であり、道徳的な根拠が揺らぐなかで労働倫理も低下してきた人々


と見られています。大卒以上の資格を持ち、上手くグローバリズムの流れに乗って高収入を得ている層は、こうした白人労働者階級の人々との訣別のために、上記のような非難をし、自己との差別化を図っているわけです。
グローバリズムは孤立した移民を生み出して犯罪を助長します。何も外国人は犯罪者が多いと言いたいのではなく、移民自体が犯罪を助長する性質を持つ行為なのです。米国のグローバリズムはこれに加えて、多くの土着の白人男性らについても犯罪を助長しました。安定した職を得て、家族が一つにまとまっていた1970年代の面影は無残に崩れ、薬物と自殺に溢れています。これらの不満を掬い取り、

(同じく大統領選出馬宣言時の発言)
(不法移民の流入防止のために)メキシコとの国境に「万里の長城」を建設し、メキシコにその費用を払わせる。


と、誰もが言えなかったことを公的に言い出す、奔放な大統領候補が出てきた。
そういうことだろうと解釈しています。


2015年11月:トランプがNBCニュースに出演した時の発言
(イスラム教徒をデータベースに登録すべきかという記者の質問に)
絶対に実施する。データベース以外にも、いろいろなシステムを備えるべきだ。


やったらいいんじゃないでしょうか。現実問題、テロは起きています。
「他国の人に失礼」という理由で、米国人が爆死しても良いという判断を許すか、許さないかは、米国人自身が決めることです。


日本は核武装したらどうだ、というような発言もありましたが、ともかく、繰り返しますがトランプさんは「誰もが言いたかったが言えないこと」を言う、そこに有権者の支持の根底があります。全ての米国民は、我が息子を沖縄に派遣し、中国が何かしでかした時に体を張って止めて欲しいとは、絶対に思っていません。
ひょっとしたら、現地であれだけ嫌われていることですし(嘲)、在沖縄米軍は撤収か縮小に向かう可能性があります。サヨクの皆さんの大勝利です。良かったですね。
こうして、日本国民は今までナァナァで済ませていたこと、例えば、


「中国が尖閣を取りに来たら米軍は動いてくれるのか」

「大統領が日米安保の範囲内だと言ってくれた」

「いやそれは外交上のサービストークで」

「日米安保の条文を見ると・・・」

「アメリカが中国と戦争などするわけが・・・」


といった、死ぬほどネムタイ議論は一瞬で吹き飛ぶ可能性があります。こんな問題は、在沖米軍がいなければ一切成立しないからです。日本国民は、自力で沖縄を守る必要があります。そのためには何をすべきか、核武装や原潜の話も当然含めて、仮定の話でなく本気で議論せねばなりません。そうでないと、在沖米軍がいてすら明日にでも尖閣は「漁船」と称する軍船に取り囲まれるかもしれないのです。
「トランプ大統領」の誕生で、中国を大喜びさせるかどうかは我々の手にかかっています。全ての選択肢は我々の中にあるのです。だから、


「日本はどうなっちゃうんだろう」


じゃねぇっつーんだよ。バカか。職場における、無力な一民間人を表現した世間話の一環だと言われればそれまでですが、それにしても恥ずかしいことです。
何度目かの言及ですが、もうマジでこの国は一度ぐちゃぐちゃにならないと火が点かないのかもしれません。尖閣の一つや二つを取られ、ロシアとの北方領土共同開発では壮大に詐欺られ、沖縄が独立くらいすば本気になりますかね。

このあたり、財政政策やPB目標などの話も合わせて、個人的には悲観的です。


他国の大統領が変わったことを恐れるな!!
↓情けない!!と思う方はクリック

人気ブログランキングへ