東京フィルメックス2015 コインロッカーの女/タルロ/消失点/酔・生夢死 感想 只今日参中! | 映画時光 eigajikou

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世界の色々な国の映画を観るのがライフワーク。
がんサバイバー。
浜松シネマイーラの会報にイラスト&コラム連載中。
今は主にTwitterとFilmarksに投稿しています(eigajikou)

第16回東京フィルメックス 2015

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金馬奨で新人賞を受賞
リー・ホンチーさん


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Q&Aゲストの
カオ・ウェンホンプロデューサー、
俳優のワン・チンティンさんとリー・ホンチーさん




『酔・生夢死』

2015年製作 台湾映画 
チャン・ツォーチ監督

米国から帰国したゲイのシャンホと、
市場で野菜を売って生計を立てる弟のラット。
台北の裏社会を舞台とする群像ドラマ。
社会の周縁でもがく若者たちを
時にバイオレントに、時にリリカルに描く。

気だるさも、
ヒリヒリした切なさもある作品でした。
突然消えた母の存在感を
姿を見せずに感じさせる展開の妙。

11月21日に発表された
台湾のアカデミー賞にあたる
金馬奨で新人賞を受賞した
主演男優賞にもノミネートされ
新人賞を受賞した
リー・ホンチーさんもゲストQ&Aで登壇。
サインもしっかりもらいました(笑)

↓『酔・生夢死』予告動画






『消失点』

2015年製作 タイ映画
ジャッカワーン・ニンタムロン監督

森で起こった殺人事件を追う若いジャーナリスト。
家庭がありながら若い女との関係を続けている
中年のモーテルのオーナー。
二人の物語は微妙に交錯し、
やがて思いがけない展開を迎える。

映しているものはすごくリアルなのに、
現実なのか夢なのか分からなくなってくる、
不思議な映画でした。


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ジャッカワーン・ニンタムロン監督






『タルロ』

2015年製作 中国映画
ペマツェテン監督

現代文明と伝統文化の相違に引き裂かれてゆく
チベットの遊牧民をユーモアとほろ苦さを交えて描く。
長回しの撮影と大胆な構図が強烈なインパクト。

モノクロの端正な画面と、
拘りのアングル、長回しで、
素朴な羊飼いのタルロが経験した
劇的な変化を映像で語った作品でした。

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ペマツェテン監督






『べヒモス』

2015年製作 中国映画(フランス資本で制作)
チャオ・リャン監督

資源の豊富な内モンゴルでは
中国各地から集まった出稼ぎ労働者たちが働いているが、
同時に産業化に並行して起こる環境破壊が
深刻な問題を引き起こしている。
圧倒的な映像で、
内モンゴル自治区の炭鉱や鉄鋼場で働く
労働者たちの姿を描くドキュメンタリー。

ダンテの新曲
地獄、煉獄、天国の
3部展開形式を使った
映像の力がとても強い
異色のドキュメンタリー作品。

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チャオ・リャン監督






『コインロッカーの女』

2015年製作 韓国映画
ハン・ジュニ監督
出演:キム・ヘス、キム・ゴウン

チャイナタウンで闇貸金業を営む“母(オモニ)”
(ゴッドマザー)
に育てられたイリョン。
彼女は生まれた直後にコインロッカーに
置き去りにされた女性だった。
オモニの命令でする取立ても容赦がない
ハードボイルドな女。
ハン・ジュニの監督デビュー作である本作は、
仁川の暗黒街を舞台に、
血の繋がらない「家族」「親子」の
愛憎を激しく描く。
バイオレンス描写も半端ないノワール映画です。
ここ数年で観た韓国映画の中で
ピカイチな作品。
『新しき世界』と
どっちがいいかなと迷います。
怒涛の展開のドラマに引き込まれて
感情的にもグッとくるという、
今年私が観た洋画のエンタメ作品の中では
一番かなと思う。
キム・ヘスとキム・ゴウンが凄い!

ヒューマントラストシネマ渋谷で
2016年1月2日から開催の
「未体験ゾーンの映画たち2016」で
上映されます。
おススメします!
今回の東京フィルメックスでも、
この作品、グランプリか、観客賞か、
何かの賞を受賞すると予想しています。


↓『コインロッカーの女』



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ハン・ジュニ監督31歳。
これが長編デビュー作とは!
韓国映画界の層の厚さを実感します。


昨日11月26日(水)までに
東京フィルメックスで、
コンペ作品9本、
特別招待作品5本、
特集上映作品1本
観ました。

25日にホウ・シャオシェン監督が
緊急来日されることが発表されました。
私は監督が登壇される
『風櫃(フンクイ)の少年』
『悲情城市』、『戯夢人生』
全部チケット買っておいたのでラッキー!
20年以上前に観た作品は
かなり忘れているから今回の
ホウ・シャオシェン監督特集いい機会と思ったのです。

ツァイ・ミンリャン監督とリー・カンションさんには、
去年『郊遊 <ピクニック>』公開前の
『河』の特別上映の時にトークを聞いて
サインももらえましたが、
今回のフィルメックスでも
ツァイ・ミンリャン監督特集上映で
登壇されるから楽しみです。

前回の記事は
フィルメックスで観た作品の
内容紹介もしていないのですが、
まだ後今日から来週にかけて
コンペ作品1本
特別招待作品2本、
特集上映作品12本観ます。
ブログを書く時間があるのか怪しいです。(゚_゚i)
でも、フィルメックスのプログラムは
とても内容が濃くて貴重な体験ができていて、
Q&Aのメモも取っているので、
落ち着いたらまとめの記事を書きたいです。

もうすぐ12月なので、
12月に観たい新作映画の記事も書かなくては!(´Д`;)
しかし、私はもう、
映画をたくさん観るのは
そろそろ打ち止めにする予定。
名画座含めて月に30本以内にしようかと。
それってまだ多いかな?
まあ、とにかくよく考えて
減らしていくつもりです。
でも、12月にTOHOシネマズのフリーパスポート作るから、
まだしばらくはたくさん観ちゃうかな。(^o^;)








原節子さんが亡くなられました。
合掌

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