サクラソウ | 残滓

残滓

ただ自己満足で詩というか駄文を綴るだけです。
もし何かしら感じてコメントして戴けたら幸いです。

君が溺れた2

ただただ価値の喪失したユメノオワリ

空は水浸しのまま僕は笑う

居ない香りを辿る

君の漂う部屋で愛は死んだまま生きています


僕は情けないね

君と出会う前の眠り方を忘れちゃったみたい

独りってどんなだっけ?

どんな風に笑ってたっけ…


愛なんてよくわからないけど

傍に居なきゃイヤなんだって

君が居なきゃもうダメなんだって

それくらいは分かっていたのに…

何も言葉に出来ない僕は...

僕は誰も居ない夜に漂う海月


「当たり前」が幸せで

「普通」が安らかで

「君そのもの」が「僕そのもの」でした


愛されたいよりも愛したかった

愛なんてよくわからないけど

言葉なんて意味ないくらい君が好きだよ

好きなんだよ


無意識に呟くのは君の名前ばかり

響くのは無色の僕の嗚咽だけ

大好きな声はもう帰ってこないんだ...


君が溺れたのは2月の朝

止まない水の音

浴槽には綺麗なままの温かな君

何度名前を呼んでも起きない

君は此処に居るのに何処にも居ないのは何故?


浴槽からは溢れたままの幸福が排水口へ消えて逝く

零れてく君を僕は掬えやしない

こんな僕は結局ちっぽけな幸せさえ救えやしない


大好きな君はここに居ますか?

大好きで居てくれた僕はずっとふわふわ


水浸しの最愛

溺れたまま2月の輪廻

降り積もった愛は死んだまま生きています