幻驢芭-まほろば- | 残滓

残滓

ただ自己満足で詩というか駄文を綴るだけです。
もし何かしら感じてコメントして戴けたら幸いです。



「僕を愛して」


声は零れて

願いは死んだまま

想いは生まれることさえ赦されやしない


傷口は爛れたまま

愛に嬲られる甘い躁鬱


生きながら殺し続けて。まほろば

「首を絞めてあげるから泣かないで」

息ができない今だけは笑えそうだよ


だからねぇ…もう殺して。まほろば



痛みだけが愛をくれました。


叫ぶから殴られ

泣くから蹴られ

震えるから怒鳴られる

悪いのは全部僕だよね


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」


死にぞこないの精神薄弱者


今夜も足音に物音に怯えながら眠るんだ

「もう愛なんて欲しがらないから....ごめんなさいごめんなさいもう殴らないで」


あぁもう絞め殺して。まほろば

「僕を殺して」


「大好き」が怖いんだ

「愛してる」が怖いんだ

「貴方だけ」と嘯く数多に僕らは殺され続けて..

それでもまた愛されたがるのは何故?


「ねぇ…僕だけを愛して。まほろば」

「もう君の愛で締め殺して。まほろば」


ぐちゃぐちゃに裂けた皮膚に愛をちょうだい

どろどろに爛れた心臓に君を注いで死なせて


「ほら僕は幸せだよ。」

やっと笑えたよ。まほろば

僕はもうずっと此処にいるから。

死にながらやっと笑えたよ。