東南アジア原産ハナカマキリ(幼虫)
密林の中でランの花に擬態して獲物を待ち伏せる美しき狩人です。
尖った目と頭の角まで、花のおしべめしべに似せるこだわりは職人の域ですね~。
そして、このカマキリの凄いところはビジュアルだけではありません。
ハナカマキリが餌にするハチやチョウなどの昆虫は紫外線も見分けており、花も昆虫が効率よく花粉を運ぶために、報酬として蜜のある場所を紫外線吸収率を変えてハチやチョウに教えています。
つまり形を花に似せたところで、紫外線の見える昆虫には見破られて、待てども待てども獲物は自分の近くには寄って来ません。これは効率が悪いような…
ところがどすこい!なんとハナカマキリの紫外線吸収率はランの花びらより少し高めで、ちょうど蜜が出る付近に酷似しているらしいのです。
しかも体から昆虫が好きな匂いを放って積極的に昆虫を誘っていることも最近の研究でわかってきたそうです。
完璧!もう完璧なんです!造形美と機能美を兼ね備えた生きた芸術ですよ!
ほんとはもう一種紹介したいカマキリがいたのですが、ハナカマキリのことを語りだしたら熱くなってきたので今日はここまでにしときます。
担当 ごとう