ほんの些細な会話から急に近づいた僕達の関係…
…というのも、僕も集団の研修が一段落して、ずっと支店で事務の女の人達に日常業務を一通り教わっている。
今日は為替…次は出納…
そんな中、3時にシャッターが降りると、バタバタと営業に出ていた男性陣がとりあえず集金をしたり、お客様に預かった現金を出納に入金しにくる。
伝票を何枚も書きながら、現金と合わせていく…
2階にある営業室でその面倒くさいであろう事務処理をする営業部員がほとんどの中、なぜかユノヒョンだけは僕が座っている机の横にドサッと鞄を置く。
「なぁ、チャンミナ~
今日はどうだった?トラブルなかった?」
「今日、公園通ったらさ、紫陽花が
すげぇ綺麗でさ…」
「ユノさん!!入金急いで下さいね!」
出納のお局様に急かされるあなた。
「フフッ…」
つい我慢できず口から漏れる笑い…
「笑ったな…!チャンミナ!
今日の帰りに紫陽花見に行くぞ!」
また、なぜそれがそうなるのか分からない会話をするヒョンに、口が緩むのを誤魔化すように軽く溜め息をつく…
「早く仕事して下さい!また、叱られますよ。」
軽く睨む真似をしながら、僕の髪をクシャクシャっと掻き抱いて、
スッと背を向け歩いていく…
「いいなぁ、チャンミンさん…
ユノさんと仲良しですよね~」
僕と同期でこの支店に配属になったリナが羨ましそうに僕の顔を覗きこむ。
「あれっ?
チャンミンさん、顔赤くないですか?」
シャッター閉まると店内暑いよね、って手でパタパタ扇ぐ僕…
本当…ユノヒョン…勘弁して欲しい
ユノヒョンにとっての日常が、僕にとってはすごく恥ずかしい事だって、
何度も気軽に触らないで、って言ってるのに…