詩を一発。


僕が

ひもじく

自立している時

人の幸せを喜ぶ


この小さな床を囲む四枚の壁、それっぽっちの世界で、一生懸命自生する時

思いの他、空間は広く
干渉すべき問題は山積みだ

そしてそれら、床の汚れや、材料の買い出し、料理の発想や絵を描くことや詩を書くこと、壁に向かって座禅すること、それら僕の人生で出会った
問題の諸々と共存して生活している時

この口はほくそ笑み、常にニヤニヤと隙間の空いた口から、心地よい風が脳裏にめぐる。

アポロ11号では六人の乗組員が4畳で生活していた、しかし彼らは狭いどころかのびのびと宇宙生活を過ごしたという。なぜか?

宇宙では、床、壁、天井といった重量があって初めて存在するものがすべて無く、すべて床になる(この場合床は六面、4畳×6)

これと同様、僕は、壁も床同様に愛する、畳の節目も愛する、だからこの部屋は広すぎるぐらいだ。

自分が、地球上の人間の人数分の一でしかないというコンプレックスを忘れて、一分の一の自分を生きる時

僕は満足し、人の幸せすら喜べる

安部公房くんは、万里の長城の壁の材料が、満州の砂漠の砂であることを学んだ時、自分の部屋の壁と世界の果てはイコールで交わると結論した。

ここに境界はなく、人の世界=自分イメージは、あらゆるラインを超えて干渉する好奇心に比例したサイズで存在する。

僕は、即興の詩をあいかわらず、カラオケ店の内壁にこだまさせる。
これをもって世界の果てへのメッセージだ、なんていうほど傲慢じゃあないけれど。

詩をわめくためにカロリーを燃やした、その熱感だけはこの胸に残っている。

この自分という好奇心、その銃口をどこに向けるかは気分が決める、けど本当はどこに向けてもおんなじなんだ。

大切なのは、その銃口の奥底で自分という火薬をどのくらい爆発させるか
だ。

僕の熱量に比例した距離とスピードで、僕の言葉の弾丸は真っ直ぐのラインを描いて飛んでゆく

そして、火薬の爆発させる感覚だけを身体で覚えたら、あとは銃口で狙う場所を変えるだけで、なんでもできる人間になっとる


詩を書くには言葉が必要か
絵を書くにはラインが必要か

なにもいらない

リアルな紙が無力な僕にせまるとき
僕は遮二無二ペンを走らせる
それが命に近いほど
紙には何かが残っとる

論理はいらず、感覚でしか掴めないある一点を持たなくてはいけない
自分を集中させることのできうる一点の感覚器官。

生活を愛し、自分を自立させる
集中の感覚を持ち、自分を確立させる

水面に浮かべた心のバランスで
立体的な現在を生きる。。



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