目標はたてるな | 女の子フィギュアの作り方☆超初心者向け講座

目標はたてるな

「目標はたてるな」さてこれを聞いてどう思いますか?ぼくは「賛成」です。なぜならフィギュア作り初心者の人が初めて挑戦することに対し「目標をたててもその通りになることはほぼない」と思っています。「目標をたてないといつまでもだらだら続けちゃうことになって結局完成しないじゃない」という意見もあるでしょう。でもぼくは目標が制作意欲や効率化にいい影響を与えるのは「制作の九割までできあがったころ」ではないかと思います。あとの開始から九割までは目標がない方がいいでしょう。

「目標どおりにはならない」それが多くの人が知っていることのはず。ではなぜ目標をたてることを人びとは信じるのか?それは目標を立てると「筋道を立てて期間と目標を設定すれば理路整然としてスケジュールどおりに作業がすすむ」と期待しているからだと思います。でも自作フィギュアの世界に「筋道」らしいものは一応あるけど「理路整然としたもの」なんてものはありません。あるのはひたすら「試行錯誤」と「いったりきたり」と「トライ&エラー」と「三歩進んで二歩下がる」か「下手すりゃ三歩下がって作り直し」です。

学校では「テストまでの期間が○日だから教科書と参考書を○ページまで毎日学習すればいい点数がとれますよ」と教えられます。でもテストって出題範囲が決まっているものであり学習した記憶が正確に思い出せればそれで合格するというものですよね。こういう学習内容の確認のためのテストであるならば「目標をたてること」は有効でしょう。

自作フィギュア作りの世界でも教科書はかなり増えてきました。この記事を書いている時点(2014年4月)でぼくが購入した自作フィギュアのための書籍やDVD教材はすでに10種類あります。その教科書に載っている作例と完全に同じモデルをつくるならばかなり高い確率で完成までたどり着けると思います。でも実際にみなさんが作りたいものはそうじゃないですよね?ほんとうに多くの人が自作フィギュアに挑戦して作りたいものは「自分が好きなキャラクター」であり、しかも「立体化に恵まれなかったキャラクター」という統計データがぼくの手元にあります。

自作フィギュアに挑戦したいと思うキャラクターは二次元の平面に描かれたキャラクターが依然として大多数です。もともと3DCGのキャラクターならば資料さえあれば繊細な髪の毛など強度に問題がある部分を除けばかなり正確に再現できるでしょう。最初からデジタル造型で作ってしまえばほぼ完璧にできあがります。でもやはり強度の問題があるのでそこは設計技術と知識が要求されます。この「二次元から三次元へ変換する」というステップに「正解はありません」。100人の人が作ったら100種類の作品ができあがります。

さらに造型の世界において「完璧な完成はありません」。完成した時点で「ぼくの造型力ではこれ以上のものはできない。これがぼくの限界だ」と思ったとします。でも一年も経って自分の作品を見返せば「こんなにいっぱい手直しできる部分があるじゃないか」とほぼ十割の人が感じるのではないでしょうか。成長が早いひとは一カ月もあれば気がつくでしょう。

結局こういう世界で「目標をたてること」がなんの役に立つでしょう?というのがぼくの結論です。

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