サードマン |     甲斐拓也の “「新」常在戦場 ” ブログ 

サードマン


ネットでいろいろ検索していたら、世の中には「サードマン」(第三者)なるものに遭遇した人が多数いるという。




サードマンとは、命の危機に陥った時に、助かる方向に導いてくれる存在らしい。




しかし、遭遇体験談がすごく多い。

9.11の時に、ビルの中で四方を炎に囲まれてもうダメだと死を覚悟した時に、見知らぬ人がどこから来たのか突然現れて逃げる方向を指示してくれたおかげで助かった人の体験談が載っていた。後から調べたらそのような人の出入りは当日そのビルには無かったという。




また、登山で遭難して死にそうになった人の体験談では、もの凄い吹雪に襲われ右も左もわからなくなった時に、突然、人が現れて山小屋へ案内してくれ命をとりとめたが、山小屋付近でその人は消えたという。



 

サードマンという存在は一体誰なんだ?!

実在する誰かなのか?

もしくは究極の状態に脳が誤作動する幻覚?

それともそういう理屈では論じることのできない現代科学では説明できないもの?

あるいは大穴でミスター片岡(笑)?

それは一切不明だ。



自分がそのサードマンに興味を持って調べたのは、もちろんその遭遇体験があったから。



あれは2010年に富士山を登山した時に高山病になった時のこと。酸欠で一人行き倒れになった事がある。




8.5号目の時点でものすごく体調が悪く歩行もまともにできない状態になった。

でもせっかくここまで来たのだからと9号目に向かった。その変な意地が大変なことになってしまった。



おそらくそのくらいの標高だと気温は7.、8度。そんな状況で、全身酸素不足で身体が動かなくなってきて、前のめりに倒れて動けなくなった。

もう引き返すにしてもそんなところから引き返すチカラなんて残ってない。これはドクターヘリとかのお世話になるケースなのだろうか?おぼろげにそんなことが頭をよぎったのだけかすかに覚えている。




そしてもう眠くて眠くてしょうがない。

眠くてたまらない状態って、後から考えたらそれ死んでいく状況なんじゃないかとゾッとしますが。

フランダースの犬の最終回のネロの「パトラッシュなんか僕すごく眠いんだ。眠くてたまらないんだ」状態。




目を閉じて眠りかけた時、後ろからゾロゾロ人が来た気配が。そしてその集団の一人の小さな子が近づいて来て地面に倒れている自分の口元にボトルの酸素を数十秒放出してくれた。




それで意識がしっかりして来た自分が顔を上げるともうその子供はいなく、その集団の最後尾を歩いているのは割烹着を着たお婆さんだったのも、後から思い起こせはあり得ない話だった。




でもおかげで自分は息を吹き返し、さすがに上にはいけなかったが、ふもとまで引き返すことができた。

ああいうのがサードマンなんだろうか??




 

無念の思いで引き返す途中、8.8合目くらいから見た日の出。

 

 

ほぼ虫の息&白目で撮影。


 


後日、AKIRAさんに「悔しい思いこそ、貴重な体験」と励ましていただいた。



もう富士山には行くことは無いが本当に貴重な体験でした。。。