『おしまいのデート』(2011) 瀬尾まいこ 著
【amazon bookより引用】
内容(「BOOK」データベースより)
中学三年生の彗子は両親の離婚後、月に一度、父の代わりに祖父と会っていた。公園でソフトクリームを食べ、海の見える岬まで軽トラを走らせるのがお決まりのコース。そんな一風変わったデートを楽しむ二人だったが、母の再婚を機に会うことをやめることになり…。表題作のほか、元不良と教師、バツイチOLと大学生、園児と保育士など、暖かくも切ない5つのデートを瑞々しく描いた短編集。
【かんたん感想】
著者の温室デイズに裏切られつつも、これはどんな作品だろうとワクワク感がでてきてしまい、今回手にとったこの作品。
5つの短編集で構成されており、最初の一作目と二作目は「おじいちゃん」がいい味を出している。こんなかわいくて、温かくて、おもいやりのある老人になりたいとおもった。
二作目は、食育の題材としてもいいとおもう。
この作品は、上記の通り、2人の関係性(+α)が織りなす作品で、その関係性がなかなかない組み合わせでおもしろい。そして、最後に意外な展開が待ち受けているのが意表を突かれてなお良い。
スラスラ、サラサラと読めます。ちょっと気分転換したいときに読むといいです。
最後に、園児と保育士の話があるのですが、普段これらの人と深く関わっている分、現実との違和感があり、腑に落ちない面が多くて、しかも、これが最後に収録されているのもあって読了感がイマイチでした。
しかし、園児と保育士の話も含めて、ドラマ化してくれたらきっと楽しい感じになると思う。
日曜日のお昼~夕方くらいに家族みんなで鑑賞したい感じの作品たちです。