論文の過去問以外にやったこと・2(演習書・えんしゅう本の活用) | フルカウント

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司法試験に3回目かつ5年目の崖っぷちでなんとか合格できた弁護士による受験備忘録です。

私は、演習書としてえんしゅう本を加工して使っていたのですが、
収集した情報、加工の仕方など参考になるかも(ならないかも)しれないので一応示します。
なお、えんしゅう本のメリットとしては、演習書の中で比較的薄いにもかかわらず、基本論点は網羅している点にあると思います。

まず、一番こだわった(こだわってしまった)のは、論証です。
コンパクトで平易な文章の論証を追求してしまっていました。
そこで、参考にしたのは受験新報に掲載されていたコンパクト論証集(司法試験合格のための論証集&答案構成ノート(法学書院))です。使えそうなものをえんしゅう本に貼り付けてました。
また、他に趣旨規範ハンドブック(辰已法律研究所)も参考にしてました。
えんしゅう本に載っていない論点を補足したり、わかりやすい論証を貼り付けていました。
どれも1.5倍ぐらい膨らんで今も本棚に置いてあります。

また、予備校本で分かりやすい図表など(C-Bookに多かった印象です)をコピーして貼り付けたり、過去問や答練、弁護士ゼミ、予備校講座などで有益だと思う情報など、論文に使えそうな情報は全てえんしゅう本に集約させていました。

さらに、えんしゅう本に絞った動機にもなったのですが、西口竜司講師の既習ロー上位合格講座という講座があり、ヤフオクで安く購入(1万ぐらい)できました。講座は、えんしゅう本を解説する内容で、えんしゅう本を使った論文勉強法を学べたと思います。

ただし、最もえんしゅう本にフィードバックとして記入された情報は、過去問の検討により得られた情報でした。規範定立、論証、あてはめ表現など、過去問や再現答案から得られた多くの情報をえんしゅう本に集約させていました。

受験最後の1年間は、このえんしゅう本を繰り返し見返すだけの勉強でした(過去問以外)。
なお、選択科目の労働法だけは、えんしゅう本が私はあまり良いと思えず、趣旨規範ハンドブックを使用し、さらに事例演習労働法(水町勇一郎)を使用していました。事例演習労働法は、解答例との記載はないですが、解説が論文の解答を意識した表現(1文が短く平易)になっており、大変有用です。労働法は基本的に解答例付の使える学者本が多いです(ロースクール演習労働法、労働法問題集、労働法演習ノートなど)。
そもそも、情報の集約が必要かどうかの議論もあるかもしれませんが、すくなくとも繰り返し(が必要な人)にはテキストを絞り込む必要があると思います。

今思い返すと、こだわりすぎていたと思います。
こだわったり執着せずに、淡々と理解して覚えていればよかったです。
こだわり過ぎるのは時間の無駄でしたね。
みなさんは失敗しないようにしてください。