夢日記 | P O P S × D O N' T × C R Y

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“Not oldies but goodies”

部屋の中で寝ているか、寝かけている。
家には自分の他に姉と母がいる。
家が大きく揺れるが、瞬時に地震ではないことを何故か悟る。
姉か母が『ライオンが来たにちがいない』と怯えている。
自分は『やはりそうか』と心の中で思う。
窓際に行き(この部屋は五階くらい、眺めが良い)目を凝らして下の様子を見る。
夜なので暗いが、やがてライオンの姿を認める。
『いた!ライオン!ライオン!』と騒ぐ。
メスのライオンが路上を歩いている。
うちの玄関の外には小さな子供連れの主婦が2~3人、母と立ち話をするために来ている。
一刻を争う事態だと思い、玄関に急ぎ大声で『ライオンです!早く入って下さい!』とまくし立てるも主婦たちは慌てる様子もない。
それどころか少し不服そうでもある。
小さな子供がいる親なのに何を考えているのだ、と心の中で思う。
とにかく小さな子供を早く家の中へ入れなくてはと四苦八苦している間に自分だけ玄関の外に残されてドアは閉められていた。
マンションは外壁に沿って階段が取り付けられていて、その階段の隙間から地上のライオンが垣間見える。
たてがみを生やしたオスライオンも確認できる。
どうやら複数いるようだ。
音を立てないようにこっそりと階段を下りかけた瞬間、僕に気付いたメスライオンがあっという間に階段の手すりを器用に飛び移って僕の目の前に駆け上ってきた。
『あーあ、やっちまったな』と他人事のように思う。
メスのライオンは僕が下りかけていた階段の数段下に陣取り、威嚇するでもなく襲いかかるでもなく、しばらく僕が静止しているうちにやがてそこでくつろぎ始める。
あまり敵意はないようだな、と安堵するも、少しでも動いたら噛み殺されそうな気がして動けない。
身動きがとれないまま目だけを動かして目の前のメスライオンを観察している。
メスライオンは僕に目もくれず、時々耳だけをピクッと動かして僕に意識を向けているようだ。
こうして見るとネコだな、と悠長な感想を抱く。
そうこうしているうちにこれが夢であること、そして自分は既に半分目覚めかけていることに気付き胸をなで下ろす。
良かった。起きよう。
いや待てよ、夢なら少しこのライオンにちょっかいを出してみよう、と思い意識的に夢の方に戻る。
急に余裕が出来た僕はライオンに歩み寄る。
夢だから噛まれても痛くないよな、と心の中で確認する。
ライオンは前足を大きく上げて僕に襲いかかろうとするが、今まで鮮明でリアルなライオンだったのがとたんに手描きのイラストみたいなライオンになり、次の瞬間にはなぜかピチピチのトレーナーを来たライオンになり、ライオンも開き直ったように僕の脇の下に手を入れてきてくすぐる。
そのくすぐったさで目が覚めた。