夢日記 | P O P S × D O N' T × C R Y

P O P S × D O N' T × C R Y

“Not oldies but goodies”

どういう経緯かはわからないが、ポールマッカートニーと二人で歩いている。
現在のポールでもなくビートルズ期のポールでもない。
40~50才くらいだろうか?
何かの用で来日していて、偶然通りで遭遇したのだが、僕とポールは知り合いという設定らしい。
僕は嬉しさと懐かしさを込めた声でポールの名を呼び大きく手を振る。
僕に気付いたポールは例の大袈裟な表情で驚きを表現し、取り巻き連中から離れてしばし僕とブラブラ散歩する時間を設けてくれる。
僕はとても嬉しい気持ち。
街並みは現代ではなく、大正~昭和くらいの雰囲気がある。
人もいない。
僕とポールは歩道橋がずっと広くなったような高い歩道を歩いている。
地上2階くらいの高さなので、前方には屋敷の屋根部分と木の上の方、緑の部分だけが見える。
すぐ近くが僕の家なので外からだけでも是非見ていってほしい、とポールに言う。
家を見せればポールとさらに親しくなれるはず、と考えている。
少し歩くと家が見えてくる。
実際の僕の家とはなんとなく違うが似ている雰囲気もある。
あのオレンジ色っぽい壁の家が、などと一生懸命ポールに説明するが、ポールの反応は憶えていない。

場面変わって、テレビ局の楽屋のような雰囲気の広い部屋にいる。
楽屋とは違って窓があり外の自然光が入ってくるので、学校の教室のような印象。
僕はポールに会えた喜びの余韻みたいな感覚に浸っているが、時系列的に並んでいるのかはわからない。
ヒッピーみたいな男が10人ほど、サイケ調の服を着込んで座っている。
僕もシャツの襟元にスカーフなんか巻いて派手なジャケットを着て、髪も長い。
何かの写真撮影で一人ずつ呼ばれるのを待っている、控え室である。
一人の中年男性がなにやら徳の高い感じの説法、なのか、ヒッピーかくあるべし、みたいなことなのかわからないが、なんだかありがたい話を自慢げに、歌うように説いている。
他の男たちはひどく熱心に、ありがたそうに聞いている。
(ちなみにその中年男性は実在する方で、モッズシーンでは有名なYさん。いつもお洒落でけっこうベロベロな酒飲みで僕は密かに尊敬しているのだが、この夢の中では完全にヤクザである。なぜだろう。怖かったです)
僕はいつ写真撮影の順番が回ってくるかわからないので、その中年男性の話を聞かずに彼に背を向けて壁に貼られた大きな横長の鏡を見ながらヒゲを剃っている。(彼に対して失礼かもな、と少し気にしながら)
僕の懸念はすぐに的中し、Y氏は自分のありがたい話を一人だけ無視してヒゲを剃っている若造に気付いて静かにキレ始める。
Y氏は話し続けながら僕の隣にやって来、自分もカミソリを持ってヒゲを剃り始める。
いかにも頭のおかしいキレた男が演技かかった芝居をしながら人を殺すときのような感じ。
彼は大袈裟に声を上げながら僕の周りを動き回り、徐々に怒りのボルテージを上げていく。
最後にY氏は僕に向かって二回、唾を吐きかけたあとカミソリを持って僕を後ろから羽交い締めにし、耳もとで『もう二度と来るんじゃねえ、お前はア者(読み:アモン)だ』と低い声で言う。
アモンの意味がわからないが何か強い蔑みの含まれた言葉であることはわかり、僕は恐ろしくて何も出来ない。
Y氏は片手のカミソリで僕の両腕に『ア者』を示す印みたいな物を刻んでいく。
直接は見えないがその痛みから正方形を幾つも並べたような模様を刻んでいるのがわかる。
カミソリのジリジリとした痛みがリアルに感じられ、そこで目が覚めるが、しばらくその恐ろしい感覚が抜けずに最悪の目覚めであった。