『神の選択』 第一章  一 怖がり少年がテレビのヒーローに | 真実を求めて

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人は何故、この世に生を受け、一体何の為に存在しているのでしょうか。

その意味を、探求していきたいと考えています。



 
 私は幼少の頃から霊感が強く、暗闇を怖がる子どもでした。寝床に入ってもすぐには寝つけず、目を開けるといつも幽霊が見え、物心がつく頃には、それが生身の人間ではないと気付き、恐れるようになったのです。布団を頭からかぶり、恐怖心のうちに寝入ることもしばしばでした。            

『神の選択』より抜粋



 下塚さんは二十歳の時、俳優業への夢を絶ち、国公立大学を目指して実家で受験勉強を再開したものの、俳優への夢は捨てがたく勉強には身が入らず、先の見えない、つらく苦しい日々を悶々と過ごしていました。

 そんなある日、実家の仏壇に向かって手を合わせ、無心になっていると、その仏壇内部で、科学では到底説明できない不思議な現象が起きはじめます。

 その夜、下塚さんはその稀有な体験から、幼少の頃からずっと阿弥陀如来様が見守ってくれていて、その時もすぐ側にいたことを実感し、とめどなく感謝の涙が溢れたそうです。

 丁度その翌日には新人オーディションへの参加を請う一報が入り、それをきっかけに、ヒーロー物テレビドラマ主役の座を射止めることとなり、その後、NHKの連続ドラマや刑事物、時代劇から映画までと、幅広く御活躍されています。

 しかし、バブルの崩壊とともに、テレビの番組編成が制作費の少なくて済むバラエティ系へと比重が変わり、多くの俳優さんが出番を失い、下塚さんも生活するのがやっとの有様で、心が絶望感に支配されてくるとロケ先でも毎晩の様に金縛りに遭うようになってしまいました。

 あまりにもの苦痛の酷さに、神社の禰宜であり霊能宗教家でもあった彼の父に相談し、その結果、鎮魂法に出会うのです。




 『レッドバロン』デビュー翌年に経験された恐ろしく、とても危険なエピソードが、御本人のブログに紹介されています。

 悪霊との戦い・・・その3

 悪霊との戦い・・・その4


また、下塚さんの父、伊三郎さんのエピソードも紹介されています。

 親父の超能力。 

 親父の超能力 2

 親父の超能力3

 親父の超能力4



 このあたりは出来事としては珍しいものの、文脈そのままに読めるので、かなり端折りました。


 私は何気なく読んでいたのですが、何ヶ月か経った頃、ふと気がついたのです。


 似た様な記憶がある・・・


 子供の頃、両親や兄弟と一緒の部屋で寝ていたのですが、夜、寝ようと暗い寝室へ行くと、毎晩ではないのですが、決まって同じ場所に、光る何かがあるのです。

 それは家具や置き物ではなく、何も無いはずの場所に、高さ50cm程のお地蔵さんの様な姿をしたものが、もう何色だったかは忘れてしまいましたが、白だか銀色だかに光っていたのです。

 私は気味が悪くて、寝室でラップ音を聞いたり、金縛りに遭ったり、外から訳のわからない恐ろしいものに覗かれたりと、そんなことは当たり前にあったので尚更恐ろしく、それに近づかない様に、捕まったり見つかったりしない様、急いで寝床に入り、真夏でも頭まで布団をかぶり、ぴったりと隙間の無い様にして汗だくになりながら寝たものでした。

 その事を下塚さんにお話しすると、しばし目をつぶり、眉間に軽く皺を寄せた後、

「それは観音さんです。〇〇さんを守ってくださっていたのです。子供は弱くて、簡単に悪い物に魅入られたり連れ去られたりするので守ってくれてたのです。」

と教えてくれました。

 玉となり、その時空へと飛んで確かめてくれていた様です。


 『そんなんありえねー! 絶対頭おかしいよ!!』

と言われかねませんが、下塚さんは、それが出来るんです。

 段々とわかってきます。


 その光るお地蔵さんの様なものは、同じ敷地内の離れの仏間で、祖父母と一緒に寝る時にも現れ、そちらでは金色に輝いていたのも思い出しました。

「家族みんなを守って下さっていたんじゃないんですか?」

とも伺ったところ、守られている本人にしか、それは見えないそうです。


 そういえば小学生の頃、夕方にお腹が空いて、お小遣いを握りしめて家の斜向かいにあるパン屋へ向かった時、車に撥ねられたことがありました。

 その時履いていたサンダルは勢いよくどこかへ飛んで行き、自分も「クルッ」と身体が回ったので当たったものとばかり思ったのですが、どこも痛くないのです。

 実際、病院へ連れて行かれレントゲンも撮られましたが、打撲の跡すら無いのです。

 左側をまったく見ないで道を渡りはじめ、薄暗がりの中、路上駐車もあってか運転していた方は直前までわからなかったそうですが、私は足元を見て歩いていて、右膝の内側に車のバンパーが当たる、と思った瞬間、今になって思えば、何かの力によって物凄いスピードで、けれども優しく身体を引き戻された感覚を覚えています。

 きっとその時も守って下さっていたのでしょうね。


 これを読んでくださっているあなたにも、記憶の引き出しをよく探ってみれば、何かしら不思議な思い出が眠っているかもしれませんよ。