謀略工作とデマ流布は戦争実現のための常套手段 | 真実を求めて

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人は何故、この世に生を受け、一体何の為に存在しているのでしょうか。

その意味を、探求していきたいと考えています。

植草一秀さんは、かねてより世の中の不条理をわかりやすく伝えてくれていますが、またもや素晴らしい記事を書いてくれました。

 何ら臆することなく、こんな説得力ある情報を示してくださる植草さんにエールを!!


-以下引用-

2013年8月31日 (土)

  謀略工作とデマ流布は戦争実現のための常套手段

米公民権運動の黒人指導者マーチン・ルーサー・キング牧師が

「I have a dream.=私には夢がある」

と人種差別撤廃を訴えた演説から50年を迎えた。

8月28日、演説会場となったワシントンのリンカーン記念堂で式典が開かれた。

式典にはオバマ大統領が出席して、

「彼らが行進したから、米国はより自由で公平な国になった」

と称賛した。

しかし、このオバマ大統領に対する期待はすっかり色あせた。

草葉の陰でキング牧師が歯ぎしりしている姿が思い浮かぶ。

アフリカ系米国人で初めて大統領に就任したオバマ氏。

この事実自体は画期的なものであるが、米国の基本構造を打破することはもちろん不可能である。


日本を訪れ、広島、長崎、沖縄で戦争の惨禍を訴えた米国の映画監督オリバー・ストーン氏はオバマ大統領について次のように述べた。

「オバマはヘビのような人間だ。ソフトに語りかける。しかしオバマは無慈悲な人間だ。台湾に120億ドルもの武器を台湾に売り、日本にスティルス戦闘機を売る。日本は世界第4位の軍事大国になっている。それを「自衛隊」と呼ぶのはかまわないが世界4位の軍事大国だ。

よく聞いてほしい、アメリカは、こんなことを言いたくはないが、いじめっ子なのだ。

韓国と日本がキバを磨き、フィリピンも米軍にスービック湾の基地を戻し、南のシンガポールと新しく同盟を結んだオーストラリアにも海兵隊が駐留する。それに台湾と、もと敵国のベトナムまでもが加わって、中国に対抗する。

それにミャンマー、タイ、カンボジア、さらにインドもこれに加わろうとしている。これは大変危険なことだ。NATOが防衛同盟としてスタートしながら、攻撃のための同盟に変化したようなことと全く同じ事がここで起ろうとしている。

今年、戦争がアジアに戻ってきた。オバマと安倍は相思相愛だ。安倍はオバマが何を欲しがっているか知っている。なかでも尖閣諸島について、私にはコメントしようがない。あんなものを巡って戦う気が知れないが、それなのに戦う価値があるように言われている。

問題は、日本のナショナリズムの精神が、安倍やその一派の第二次大戦に関する考え方、特に中国での南京虐殺や韓国の従軍慰安婦問題などから発する馬鹿げた言説とともに復活しつつあることだ。

米国は「唯一の大国」であろうとするために脅威を増大させ、世界中にアメをなめさせ、無実の人を刑務所に入れ、消し、ファイルを秘匿し、盗聴し、永遠の監視国家たろうとしている。ご存知かどうかわからないがジョージ・オーウェルがこのことをうまくいいあらわした。

これが今世界に起っている事だ。日本は、悪事に加担している。」


オバマ大統領は保身のために米国巨大資本の軍門に下っている。

軍門に下ったからこそ、大統領に就任できたのだ。

キング牧師の発言した「夢」が実現されたわけではない。

米国を支配する巨大資本が「ガスを抜いた」だけだ。

だから、過大な期待を抱くことはできないのだ。

むしろ、オブラートにくるまれたオバマ政権の危険な実体を凝視する必要がある。


米国が新しい戦争を創り出そうとしている。

シリア政府が化学兵器を使用したとの未確認情報が流布されている。

シリアで化学兵器が使用されたのは事実だが、シリア政府が使用したのか、反政府勢力が使用したのかは確かめられていない。

状況証拠からすれば、シリアの反政府勢力が使用した疑いの方が高い。

理由は単純である。

これを理由に米国がシリアに侵略戦争を行うことが出来るからだ。

米国の産軍複合体は、戦争を必要としている。

米国の戦争産業は50兆円産業。

日本の「原子力ムラ」が守ろうとしている巨大産業は2兆円産業。

米国軍事産業の異常な規模がよく分かる。

この巨大産業は、10年から15年に一度、大戦争がなければ産業としてもたない。

このために、人為的に戦争が創作される。


2003年に米国はイラクに侵略戦争を実行した。

イラクが大量破壊兵器を保有しているとのデマを流布して、米国はイラクに対する侵略戦争を行った。

小泉純一郎氏は真っ先にこの米国を支持する声明を発表した。

日本国民にとって恥辱の行動だった。

その米国が今度はシリア政府が化学兵器を使用したとの情報を流布してシリアへの侵略戦争に踏み切る構えを示している。

日本政府がまたしても思慮なく対米追従の行動を示すなら、日本国民はこの政府を倒すべきだ。

日本が罪を重ねることを日本国民が容認すべきではないからだ。


英国議会はキャメロン政権の暴走にブレーキをかけた。

米国で真実を洞察する人々はオバマ政権の暴挙に抵抗する。

日本のメディアは、得意の世論調査で、米国のシリア攻撃を支持しますかと調べるべきだ。

日本のメディアは、権力に都合の悪い世論調査を絶対に実施しないか、ねつ造した数字を示す。


米国が戦争を創作する理由は三つ。

第一に、資源を埋蔵する中東を支配すること。

第二に、50兆円軍事産業を維持すること。

第三に、軍事力の脅威で世界を支配すること。

平和な社会にすると軍事力の脅威はなくなってしまう。軍事力の脅威を活かすには、常に戦争のある現実を維持しておかねばならない。

日本国民もそろそろ目を醒ますべきだ。

目を醒まして、自分たちの意思と判断で政治を動かさなくてはならない。


2020年のオリンピック開催地が間もなく決定される。

日本のマスメディアが大騒ぎしていないのは、ダメージコントロールに依っている。


 -以上、引用終わり-


 植草一秀氏のブログより、これ以上の説明の必要も無く、また、抜粋してしまっても意味を成さなくなる為、全文を引用させて頂きました。

 合わせて『侵略戦争正当化目的の謀略工作は米国のお家芸だ』も御高覧賜りたいです。