『神の選択』 第二章 一 人類を滅ぼす金銭欲 | 真実を求めて

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人は何故、この世に生を受け、一体何の為に存在しているのでしょうか。

その意味を、探求していきたいと考えています。

 
金銭欲こそが、現代人の魂を最も歪めてしまっている張本人です。金銭自体は人間が見つけ出した利便性の高い物的交換の手段にすぎず、善でも悪でもありません。ただ、この金銭が、人間の物欲と結びついて万能の力を得たのです。

 - 中略 -
 
 世界中で、貧富の差はますます拡大してきています。世界の総資産の半分以上を、わずか二パーセントの資産家たちが占有しているのです。世界の総人口の八パーセントの人々が飢餓に瀕している中で、八パーセントの富裕層はダイエットに励んでいます。有効な生産手段、資源を持たない多くの発展途上国の経済はひっ迫しており、多数の餓死者を出しています。
 先進国がいくら地球温暖化防止策を謳っても、まず、これら貧しさにあえぐ人々を救済せずには有名無実となることは必至です。一体誰が、ゆとりのない農夫に野焼きを止めろ、貧しい樵に木を切るな、と命令する権利を持つのでしょうか。

『神の選択』より抜粋



 人間の欲望は、自愛と我欲との、ふたつに大別できます。

 自愛は自然の摂理で、自己保存の為に必要な、食欲、睡眠欲、ストレス回避欲、また、恋愛感情の発露としての、利他愛を伴う性欲も含まれます。
 
 我欲は、自己の利益のみを追求するものであり、肉欲、物欲、名誉欲、権力欲等があります。

 現在、物欲の高じた金銭欲が、人々の心と地球環境を蝕んで、人類を滅亡へと導く元凶になっています。

 
 貨幣経済ゆえ、私達は生活する為に働いて、お金を得る必要があります。

 高品質、高性能であったり、付加価値の高い物は、同じカテゴリーの中でも相対的に評価が高くなり、高額な価格設定が社会的に許され、それを消費し、所有することに満足感やステイタスを持てたりもし、上を求めれば際限は無く、己の身の丈を見誤ると経済的に破綻することすらありえます。

 事業を起こしたり、家屋や車など、大きな買い物をする際に私達は、よく銀行のお世話になっていますね。

 お金を借りる訳ですが、こんな例え話があります。

 それまで自給自足、物々交換で生活のすべてをまかなっていた村に、ひとりの金持ちがやってきました。

 彼は、100人の村人全員に1万円ずつお金を貸しました。

 村人達は、便利な物があったもんだと喜んで、お金を使って物を売買して生活しはじめましたが、1年後に金持ちが戻ってきて、利子を1割上乗せした金額を返せと言ってきます。

 さて、村にあるお金は全部合わせても100万円しかありません。

 利子の10万円は一体どこから出てくるのでしょうか。


 「お金を貸してくれる」というサービスの対価として私達は利子をつけて返す事に納得して借りていますが、この例え話に、利子というものの持つ不条理さが端的に示されています。

 極力、銀行などでお金を借りない方がいい訳ですが、金融の根本的な仕組みを知りたい方にお勧めのページがあります。

 ぼくらの知らない社会 お金のしくみ

 もっと突っ込んで詳しく知りたい方は・・

 日本人が知らないニッポン

 お金ができる仕組み。銀行の詐欺システム
 
 
 この辺りの事は、下塚さんが著書に於いて詳述したかったものの主題からやや逸れる為に断念した話題のひとつだと私は考えています。


 戦争が起きれば大儲けする軍需産業、世界を股にかける食品・科学・石油・娯楽・保険産業、私達の生活に関わる、それらすべての企業を保有し、自らが支配するマスコミ(TV・新聞・雑誌・その他ほとんどのメディア)を使ってCMでなしに広告して利益を拡大しているのが、国際的な大銀行家。

 マスコミはすべて彼等の物ゆえ、彼等の利益の為に都合のよい世論をつくりだす道具にもなっています。

 愛国心と正義感をくすぐって戦争を正当化させたり、トレンドや流行などと言って、次々と不必要な物を買わせたり夢中にさせたり・・・

 知らずに彼らに煽られて、お金に振り回されて、私達は人間らしさを忘れてしまっています。


 貨幣があまりにも大きな力を持ってしまい、その力の強大さは万人の知るところでもあります。

 思い通りに愉快に楽しく生きようと、お金を得るのにやっきになり、中には人を騙したり殺したりまでもしてしまう輩も出てきて、将に非道としか言い様がありませんね。